Jewels of Nostalgia

KODAK Retina II Type 014
Rodenstock Retina-Heligon F2.0/50mm
Compur-Rapid B,1sec. - 1/500sec.
1949, Made in Germany


レチナシリーズ誕生の経緯、およびそのメーカーであったドイツ・コダック社の沿革については、Retina Type 117 に記したとおり、また、第二次世界大戦後の復興期レチナの動向については、Retina I Type 010 に記したとおりである。

連動距離計を備えたレチナが、Retina II である。Retina II の初期モデルおよび戦前型については、Retina II Type 011 に記したとおりである。この Retina II Type 014 は、第二次世界大戦後、最初に生産された Retina II Type 011 のマイナーチェンジ版であり、1949年に登場したものである。Type 011 が 1946年〜1949年の3年間にわたって生産されたのに対し、この Type 014 は 1949年〜1950年の1年間しか生産されず、すぐにレバー式巻上げの Retina IIa Type 016 に移行している。ノブ式巻上げの Retina II としては最後のモデルである。

マイナーチェンジの内容は、Retina I Type 010 から Retina I Type 013 への変更とほぼ同様のもので、外装デザインに関わる部分が主体であり、内部機構はほとんど変更されていない。
初代レチナ以来の伝統であるボディ左底部の円盤状被写界深度ゲージは廃止され、レンズ鏡胴距離スケールへと移行し、また、レンズフェースプレートも円錐形一体型のものとなった。その他にも、フォーカシングヘリコイドノブの大型化、リワインドノブ外周のフィルムタイプリマインダー追加など、いくつかの改良がなされている。


Retina II Type 014 のレンズとしては、Schneider Kreuznach Xenon F2/50mm、Rodenstock Heligon F2/50mm の2種が存在する。シュナイダー、ローデンシュトックともに、現代では大判カメラ用高性能レンズメーカーとなっていることは興味深い。
この機体は、ヘリゴンF2/50mm付である。クセノン同様4群6枚のガウスタイプであり、描写の傾向も良く似ている。シャープな芯がある柔らかさ、透明感ある繊細な描写はクセノン同様であるが、ヘリゴンの方がやや軟調な印象である。

軍艦部は、基本的には、Type 011 と同様である。巻き戻しノブ外周部にフィルムタイプリマインダーが設置された以外は、Type 011 と同一と言って良い。
連動距離計機構、二重露出防止機構など、軍艦部内部構造も Type 011 とほとんど同一である。

レチナ伝統のボディ底部の被写界深度ゲージは、このモデルから廃止され、Type 011 と Type 014 の識別点のひとつとなっている。




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