Jewels of Nostalgia
フィルムリリース(フィルムロック解除)機構あれこれ

戦前のカメラには、二重露出防止機構を装備していないものが多いが、こうしたカメラに特有の機構が、フィルムリリース(フィルムロック解除)ノブ/ボタン/レバーである。
35mm判カメラの場合、1コマ(8パーフォレーション)分を巻き上げると、フィルムはロックされ、それ以上巻き上げることができない状態となる。この状態でシャッターボタンを押して撮影を行なう。撮影後、次のコマを巻き上げるために使用するのが、フィルムリリース(フィルムロック解除)ノブ/ボタン/レバーである。
二重露出防止機構付カメラの場合、シャッターを押すことで自動的にフィルムロックが解除されるものが多く、フィルムロック解除について気を使う必要は無いものがほとんどである。


Photo
KODAK Retina Type 117

筒型のノブを半周ほど回転させて、フィルムロックを解除する方式である。あまり使いやすいとは言えず、次モデルからはレバー式のものに変更された。

Photo
KODAK Retina Type 118

レバーを往復させて、フィルムロックを解除する方式である。後のレチナ標準となる方式であるが、最初に取り入れたモデルが Type 118 である。レバーが小さく、ファインダー直下まで動く点が、後のモデルとは異なる。

Photo
KODAK Retina I Type 119

Type 118 のレバーを大型化し、ストロークも大きくしたため、より使いやすくなっている。位置もファインダー右横に完全移動した。なお、このモデル以降、フィルムカウンターのリセットも、このレバーを往復させて行なうようになった。

Photo
KODAK Retina I Type 141

Type 119 と全く同じである。操作性はすこぶる良好である。

Photo
Welta Welti (Early Model Type A)

特にフィルムリリースボタン/レバー/ノブといったものは存在せず、巻上げノブを垂直に引き上げることで、フィルムロックを解除する方式となっている。
Welta Welti (Early Model Type B) も同様の機構となっている。

Photo
Welta Welti

フィルムカウンター前方に、舌状に飛び出しているのがフィルムリリースボタンである。操作感はたいへんスムーズである。

Photo
Welta Weltix

フィルムカウンターと巻上げノブの間に位置する押しボタン方式である。

Photo
Certo Dollina I

ボディ前面に位置する比較的大型の押しボタン方式となっている。クリック感に乏しいが動作は確実である。このボタンを左右に動かすことで、フィルムカウンターのリセットも行なうようになっている。

Photo
Balda Jubilette

ボディ底面に位置する大型の押しボタン方式である。操作感は確実である。横には押下防止用のクラッチが装備されている。

Photo
Balda Baldinette

押下防止用クラッチが無い他は、Jubilette とほぼ同じであるが、二重露出防止機構が組込まれている。

Photo
VEB Belca Beltica I

Baldinette と同じであるが、二重露出防止機構は装備していない。

Photo
VEB Welta Welti I

巻上げノブとフィルムカウンターの間に位置する押しボタン方式である。操作感は良好である。二重露出防止機構は装備しているが動作は不確実である。

Photo
VEB Welta Welti Ic

一見、押しボタン方式に見えるが、矢印の方向にスライドさせる方式である。操作感はあまり良くない。二重露出防止機構は装備しているが動作は不確実である。



HOMEMENUMISC