小規模多機能高齢者福祉施設しもかた(2005. 9.30) | ![]() |
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名古屋市千種区の閑静な住宅地の中にある。介護付有料老人ホーム20室、認知症高齢者グループホーム9室、ショートステイ5室の滞在型施設に、デイサービスセンターなどの在宅支援施設が併設された複合型高齢者福祉施設。 小規模多機能という名称から、もっと小さいのかと思ったら、RC造3階建てのそこそこの規模の建築物。しかし福祉施設の常識からすればはるかに小さいらしい。この施設の経営母体は、社会福祉法人高針福祉会で、名東区に180室の特別養護老人ホームを運営している。同じ名東区内にグループホームも2施設運営しているが、昨夏、有料老人ホームやショートステイを併設した多機能施設としてこの施設がオープンした。 福祉の分野では、在宅介護を中心に据えた福祉施策へ移行される中で、小規模多機能介護施設はこれからの施設のあり方の一つとして注目を浴びているとのことだった。しかし現行の福祉制度では、老人ホーム、グループホーム、デイサービスといった各施設ごとに、介護人員の配置数や施設規模などが定められ、複合施設だからといって緩和措置等はないのが現状で、来年度以降に小規模多機能型居宅介護事業所に関する新たな基準や仕組みが検討されている、ということのようだ。 自立から次第に要支援・要介護に移行していく、という高齢者イメージからすると、地域の中にこうした施設が数多く存在するというのは好ましい。一方、経営側にとっても、施設を複合化することで、介護人員の効率化が図られるメリットがある、と予想していた。が、今回話を聞くと、規模が小さいことによるデメリットの方が大きい様子だった。同時に「オープンが1年早かった」という話もあり、来年度以降の新制度移行でどうなるか。できれば地域に多くの施設が存在する方向になればいいのだが。 もっともこうした福祉施設の建設に対しては、近隣住民からの反対が強い。この施設の場合も反対があったとのことだが(建設後はほとんどないとのこと)、地域に必要な施設のはずなのに。 有料老人ホームやショートステイの各部屋の広さなどは、たぶん通常どおりなのだろうが、施設規模に比例して共用部分が小さいため、少し息苦しい感じがした。老人ホームには自立の方も2名いるそうだが、どんな生活をしているのだろうか。要介護の高齢者にとってはアットホームでよい雰囲気なのかもしれないが。ちなみに、入所者は特に地域の方が多いというわけではないが、家族が近くに住んでいる、というケースが多いそうだ。 もう一つ、今回意外だったのが、ショートステイの使われ方。私は、介護に疲れた家族が1日2日休養を取るために使う、というイメージでいたが、実際は1〜2週間続けて利用するケースが多いとのこと。最近まで親の介護をしていた友人と話していてわかったのは、こうした在宅介護支援施設というのは、介護される高齢者のためではなく、介護する家族のためにこそある、ということ。その方も、週に1・2度定期的にショートステイを利用し、その間に家事などをこなしていたという。 施設の必要性は高い。しかし実際の問題点などは、もっと多くの事例が積み重ねられて、わかってくるのかなあと思う。 「しもかた」の後、県公社のサンコート砂田橋を訪問した。団地の様子は前に報告したとおり。高齢者向け優良賃貸住宅であり、緊急時対応サービスや安否確認サービスが提供され、また団地内には福祉サービスを提供するNPOが施設を構えているが、基本的には自立高齢者を対象とした住宅である。これはこれで健全なことだが、この住宅と「しもかた」のような施設とのギャップを改めて感じざるを得ない。この間を埋めるものは、やはり在宅介護支援施設なのかな。ショートステイやデイサービスが地域に存在し、家族介護と連携して介護サービスが行われる状況になっていることが最も重要なのかなあと思う。その時の住まいの形はどうあるべきか。高優賃以外の新しい高齢者居住の形を探そう、というのが、今回の研究会の目的である。 |
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