民家改修

儘舎(ままや)

(2001/ 5/26)




 高蔵寺ニュータウン近辺に住む有志が毎月1回夜、おかずや酒を持ち寄って集まる「高蔵寺ふれあいパブ」が始まって2年近くが経ちます。メンバーはニュータウンに住む大学教授や設計事務所、タウン誌発行者、商店街振興組合の役員、ニュータウン開発会社の職員、NPO活動を行っている者、そして単に関心を持った者。その中核として自宅を開放してきたKさんが、この4月から1年間、つくば市に転勤となってしまいました。そこで今回の会場として、Hさんが声をかけ仲間に入ってもらったのが、今回おじゃまをした儘舎(ままや)。
 高蔵寺ニュータウンの西部、春日井市神屋町にある民家を、主婦であり高校の家庭科講師でもある岡川さんが所有者の方からお借りし、自分の手で掃除や修理を重ねてきた建物です。神屋町そしてその南の坂下町は、旧国道19号線沿いに連なる町ですが、古くは下街道と呼ばれ、官道である中山道(岐阜県内を通る(?多分))と違い、庶民の道として親しまれてきた街道沿いの町です。またこの地域は明治・大正期、養蚕も盛んだったようです。
 茅葺きの屋根にかぶせたトタンの軒が高々として伸びやかな外観。間取りは通り土間に田の字型と典型的ですが、各部屋に炉が切ってあり、天井には煙出しがあって、各部屋で蚕を暖め育てる仕組みになっています。小屋裏を覗くと、藁縄で縛った小屋組がきれいに見えました。
 岡川さんご自身は、御主人やお子さんともども、ニュータウン内に居を定めています。儘舎(ままや)と名付けたこの民家に惚れ込み、自らの手で次第に人が出入りできるように修繕していった経過は、岡川さんが開設しているホームページに詳しいのでぜひごらんください。古民家再生物語
 この6月14〜16日には、土間に三和土(たたき)を打つとのことでした。また土間奥の台所には、昔ながらの竈が残っていましたが、これも使えるようにしていきたいとおっしゃっていました。
 当日は岡川さんの友人の家具職人、栗原さんが囲炉裏に竹炭をくべて炉の番をされ、手づくりの五平餅などをごちそうになりました。話し声と子どもたちの歓声が響き、人の心と力に支えられた暖かい一時を過ごしてきました。