東京ミッドタウン+・・・

国立新美術館・六本木ヒルズ

● 2007.6.7 ●


ミッドタウンタワー21_21 DESIGHN SIGHT

 地下鉄千代田線乃木坂駅から、いかにも東京らしい雑然とした外苑東通りの街並みを歩いていくと、東京ミッドタウンの超高層棟・ミッドタウンタワーが見えてくる。先日見た六本木ヒルズの森タワーとはかなり印象が違う。高さ248mと森タワーを10mもオーバーしているとは思えない。細かく分節化されたデザインが周囲への威圧感を感じさせない。檜町公園との一体性や地下に半分埋め込まれた21_21 DESIGN SIGHTを見ても、周辺環境にいかに溶け込むかがデザイン・コンセプトの一つだったのだろうと思われる。
 外苑東通りに開かれたプラザも普通感覚で気負いなく誘い込まれる感じ。また全長150m高さ25m4層吹き抜けと謳うガレリアも、竹や水が随所に取り入れられた和風テイストで、その規模をあまり感じさせないフランクな感じがいい。
 プラザ奥、ミッドタウンタワー脇を通り過ぎ、ブリッジを渡ると檜町公園。山水風の庭園と広い水面に面して和風の休憩所が整備され、ミッドタウンとトータルでデザインされていることをうかがわせる。江戸時代の毛利屋敷内の清水園を引き継ぎ、防衛庁があった当時から和風の公園として整備されていた。この伝統が東京ミッドタウン全体にも引き継がれたのだとすれば、ミッドタウンのデザイン陣はさすがと言える。ちなみに、設計・デザイン陣は以下のとおり。
マスターアーキテクト:SOM、コアアーキテクト:日建設計、ランドスケープデザイン:EDAW Inc、商業棟:Communication Arts Inc.と隈研吾建築都市設計事務所、住居棟:坂倉建築研究所、住居棟外装デザイン:青木淳建築計画事務所、Design Wing:安藤忠雄建築研究所+日建設計

プラザ / 檜町公園
 21_21 DESIGN SIGHTは東京ミッドタウンの一つの華と言える。安藤忠雄デザイン。広々とした芝生とかすかな水路の向こうに、駆体のほとんどを地下に埋め、屋根には二つの折り曲げられた鉄板がかかる。背後の檜?の並木とよく調和し、どこか北の大地に来たような感覚を引き起こす。寒々とした無機質の鉄・ガラス・コンクリートと現代アートはよく似合う。自然の緑や水ともよく似合う。人間の身体から発せられる温もりや汗とも・・・。この日も多くの人が心地よい顔で周りのベンチにたたずみ、小径を通り過ぎていった。それがよく似合う。
 東京ミッドタウンを離れ、国立新美術館に向かう。入り口ゲートまでたどり着いたら警備員さんに「もう閉館です」とそれ以上先に行くことを断られた。黒川紀章設計。波状にうねったグレーの縦型ルーバー?に覆われた外観は面白い。が、それ以上のインパクトがあるわけでもない。
 それより隣の政策研究大学院が面白い。設計:山下設計+リチャード ロジャース設計。レンガ色の色彩が暖かく、周辺の住宅街にも溶け込んでいる。けっしてアーティスティックな建物ではないが、周辺環境からいえば、こちらのデザインの方があっていると言えるだろう。そういう意味では、国立新美術館をこの立地で建築したということの是非を考えてみるべきかもしれない。

国立新美術館 / 政策研究大学院 / 六本木ヒルズからの展望
 国立新美術館の前から六本木ヒルズの森タワーが高々と見える。せっかくなので寄ってみることにした。行ってみたらル・コルビジェ展をやっていた。展望台に上がり、東京の街を一望する。東京ミッドタウンも見える。国立新美術館や政策研究大学院も指呼の間。最近人気スポットの東京タワーも。帰りがけにヒルズの中を通る。やはりデザインがセレブ。同じ超高層を核とした街なのに、ミッドタウンとのあまりの違いを実感する。庶民的とセレブ的。これはどちらを褒めているのだろうか。