・飼いはじめは0.3〜0.5%の弱塩水
玉サバは、飼育環境に慣れてしまえばとても丈夫で飼いやすい金魚ですが、
特に当歳、2歳については環境変化にやや神経質な面が見られます。
0.3〜0.5%弱塩水でストレスを軽減させ、輸送による体調不良を回復させてから
徐々に濃度を下げ、水慣れさせると失敗が少ないようです。
弱塩水の作り方は、水1リットルに3〜5グラムの粗塩を溶かせばOKです。
水槽全体としては、全水量(リットル) x 3 〜 5グラムの粗塩を溶かすことになります。
この量は、実際手するとその多さにびっくりしますが全然大丈夫です。
また、ろ過槽等のバクテリアにもほとんどダメージはありません。
弱塩水でのリカバリは、病気治療・体調不良などの改善によく採用され、
その効果は実感できると思います。
この方法は、私が住む地方の水を基準にしています。
地域によって水の質・味が違いますから参考にしてくださいね。
フナ尾のリュウキンが「玉リュウ」と呼ばれ一時期関東方面で流行したそうです。
一見、両者は同じように見えますが、
玉リュウの、特に胸ヒレ、尾先は丸く、玉サバのように伸長しない
玉サバの梶尾は1枚、玉リュウは2枚(1枚のものもいます)
などの違いがあります。
玉サバは「鯉と一緒に泳げる金魚・大きな金魚」と言われています。
越後は錦鯉の産地として有名ですが、
昭和の初めころ、地元の裕福な愛鯉家の間で、ご愛嬌として
「金魚を大きく、立派にする」
ことが流行ったそうです。
体格を大きくする方法は「2歳以上の鯉と野池で混育する」こと。
鯉と一緒に泳ぐことで運動量が増え、
鯉に負けないように餌を食べたことから体格はかなり大きくなりました。
そして立派な体型を作るために優良魚への選別淘汰が行われ
「玉のように丸くなった」玉サバが誕生したのです。
金魚を鯉の野池に放すことは、
寄生虫の予防・駆除の目安として錦鯉飼育の方法でもあったようです。
鯉と金魚ではイカリ虫などの寄生虫は金魚に付きやすく、
鯉のダメージを少なくするとともに金魚の寄生状況を調べて駆除の目安にしたとか。
こうして飼育されてきた経緯から玉サバは
「鯉と一緒に泳げる金魚」「大きな金魚」と呼ばれるようになりました。
越後では「玉サバ」も「サバ尾」も同じように人気があります。
「玉サバ・玉サバ尾・サバ尾」とランク付けされますが価格にそれほどの差もなく、
越後で言う「金魚」として愛されているのです。
しかし、より良い個体を求めるというニーズが少ない分、玉サバの優良個体を見ることは難しくなってきています。
その結果、越後では普通に目にする玉サバも、
それ以外の地域では「幻の金魚」などと呼ばれることがあるようです。
玉サバ応援隊では、より優良な玉サバを紹介して
全国の金魚好きな方々に玉サバを知っていただくことを目的としています。