ライブラリ(library)とは、一言で言うと便利な機能をまとめておいて、他のプログラムから呼び出せる形にしたものです。
.NET framework SDK をインストールすると、コンパイラと一緒にさまざまなライブラリが初めからインストールされます。 C# に限らず、このようにコンパイラとセットで必ず提供されるライブラリのことを標準ライブラリ(standard library)などと呼んだりもします。
自分でライブラリを作成することも出来るのですが、ライブラリの自作や、自作したライブラリの利用方法は後ほど説明することにして、ここでは標準ライブラリについて少し説明したいと思います。
「.NET Framework とは」 で説明したように、 .NET Framework では、.NET Framework 上に実装された言語すべてから呼び出せるような共通ライブラリが用意されています。
.NET Frameworkの標準ライブラリの内容をここですべて説明するわけには行きませんので、 ライブラリの簡単な利用方法と、今後このページのサンプルで利用しそうな機能に焦点を当てて説明していきます。
C# ではライブラリを利用する際、プログラムのソースには特に何も手を加える必要はありません。
(C言語のように #include でヘッダーファイルを読み込む必要はないし、Java のように import も行う必要はない。)
ライブラリは、コンパイラに対して /r オプションでライブラリの入っている DLL ファイルを指定するだけで利用できます。
標準ライブラリに関しては自動的に参照先の DLL ファイルを見つける設定がなされているので /r オプションを指定する必要もありません。
.NET Framework の標準ライブラリはすべてクラス化されています。 クラスに関しては 「クラス」 で解説します。
「名前空間」
で説明しますが、C# の標準ライブラリはすべて名前空間によって分類されています。
例えば、数学関連の機能を利用するためには Math というクラスを用いますが、
Math クラスは System という名前空間に属しています。
そのため、Math クラスを利用するには、以下のように完全修飾名で書くか、
class LibrarySample { public static void Main() { for(double x=0; x<1; x+=0.1) System.Console.Write("sin({0}) = {1}\n", x, System.Math.Sin(x)); } }
以下のように using ディレクティブを利用します。 (using ディレクティブに関しても 「名前空間」 で説明します。)
using System; class LibrarySample { public static void Main() { for(double x=0; x<1; x+=0.1) Console.Write("sin({0}) = {1}\n", x, Math.Sin(x)); } }
今後、このページのサンプルで利用しそうなクラスを以下に列挙します。
| 属する名前空間 | クラス名 | 機能 |
|---|---|---|
System | Console | コンソール(MS DOSプロンプト)に対する入出力 |
Math | 数学関連の機能(絶対値、三角関数、指数対数、円周率など) | |
System.IO | Directory | ディレクトリ(フォルダ)操作 |
File | ファイル操作 | |
StreamReader | ファイルなどからテキストを読み込む | |
StreamWriter | ファイルなどにテキストを書き出す | |
System.Text | Encoding | 文字コードの指定 |
System.Collections | ArrayList | 可変長配列 |
Hashtabular | 連想配列 | |
System.Drawing | Bitmap | ビットマップの読み書き |
Graphics | GDI+ 描画サーフェス | |
System.Windows.Forms | Form | Windows アプリケーションフォーム |