[8章]統合美少女の機構
 
 
 本書では統合少女体についてさまざまな角度から研究したペド生物学の成果を紹介してきた。本章はこれまで述べてこなかったことについてまとめて救済して記述するという、一種春休み前の集中講義みたいなことをする。というのも、次項で紹介する統合少女体の最小構成単位である“ちぃ胞”についてなんて、生物学では“細胞”にあたるんだから、本当は多くの専門書のように最初の方に持ってきてしかるべきなのであるが、それではロリボソームやシスコンドリアについて触れざるを得ず、それではネタばらしになってしまうのだ。参考書のパロディである前に一冊のギャグ読み物としてそれは本作では拙いから、正直かなり苦しい構成をとって紹介してきたのであるが、ここにようやっと大手を振ってまとめられると言うわけだ。

[8-1] ちぃ胞について
 

 統合少女体は我々から見ると漠然とした存在のように見えるが、決してそうではなく、我々一人一人の思いの中に結実している美少女の総体なのであるから、言うなれば我々一人一人の中で生きていると言える。ということは、彼女を生きている存在であると認識できる最小単位は我々一人一人の中にある彼女の姿ということであり、それをちぃ胞と呼んでいるのである。
[8-1-1] ちぃ胞膜
 ちぃ胞膜はちぃ胞全てを覆う膜であり、要は外観であるから、その姿は我々個人が考える“少女”の姿をとっている。だからある個人がその少女のことを清楚だと思っていればしとやかな格好をしているだろうし、麻雀ゲームに出ている印象しかないのであれば、脱ぎやすいバニーのコスプレをしているのである。この様にちぃ胞膜は多様な姿を取らねばならないため流動的である。思いを基準していることからそれは思質で構成されており、薄い二重膜となっている。(表面が体裁を繕う親水性なのは暗示的だ。
 ちぃ胞膜の中身はほとんど不見で満たされており、後述する萌体反応の多くがここで行われている。以下同様に、ちぃ胞の中の構成について述べる。
[8-1-2] 女核校
 女核校は、ちぃ胞の中でも重要なDNAを収める場所。役割は、少女情報の“保持”と、情報使用時での情報の“複写”。
 厳格に伝統(属性情報)を守る必要があるから、その建物は厳重な壁に覆われていて、出入りも厳重にチェックされるが、唯一ちぃ胞分裂のときのみこの壁は無くなる。壁も思質で出来ているが、内側で裏打ちして張り巡らせてあるラブミンという無数のプニテインが縮んで思質を集めると、壁がなくなったように見えるのだ。これは我々男にとって「おおっ!」と身を乗り出す瞬間であるように思うが、そもそもこの段階ではDNAは固まって好色体*1になっており、少女の秘密はやっぱり禁則事項のままなのである。
 手塚遺跡などに見られる原初の少女には女核校のようなシステムがなかったが、少女を少女として成り立たせるためにいくつかの前提(属性)が必要*2となり、多くなった情報を保護するために女核校は出来上がったと考えられている。
*1 そもそもこの時に覗いた好き者によって“好色”体と名づけられたのだ。

*2 漫画を読んだことのない人にはコマが時系列になっているとか、そもそも右上から読むとかの約束事はわからない。同様に、極端に目の大きな少女をカワイイと思えるようになるのも実は“教育”されるからこそできるものなのだ。(それが証拠に、日本古来の民芸品であるこけしは目が小さいでしょ。)そういう教育されてきた制度の前提を無視してのデザインはありえない。

[8-1-3] ロリボソーム
 女核校から出てきたロリ核たんを使ってプニテインを作るメイド喫茶がロリボソームだ。女核校の壁が無い頃は、DNAからロリ核たんが伸びてくるが速いかこの店に取り込まれてプニテインが作られていたが、現在はちぃ胞社会で独立経営することになっている。しかしなにせ店の数が多いので、後述する小学体とタイアップしていることが多い。ロリボソームは大小二店舗で一つの店としており、建物もロリ核たんの一種だ(ロリボソームロリ核たん。名前がくどいが、要はこれも(実はここに来る客も)ヌクヌクオシドで出来ているからロリ核たんなのだ)。
[8-1-4] 小学体
 ロリボソームで繋がれたアニメたんは、そのままではプニテインとは言わない。それはただ数珠繋ぎになっているだけで、ここで転ぶのがしきたりとか、ポニーテールでバトンを持てとかは、やっぱり教育する必要があるのだが、それを行う機関が小学体だ。この中では幼いプニテインのブルマ姿が拝めるというが、残念ながら筆者はまだ覗いたことがない。また小学体は就学期間も長いから大きな機関で、ロリボソームは学校周辺にくっついて経営していることが多い
[8-1-5] ゴシック体
 「こんな風な字体のことを指す。」 のではなく、というのか、ゴシック体にはそう言う意味もあるんだけど、ここでは小学体を卒業したプニテインの次の教育機関を指す。要は中学校・高校にあたる。ここで完成したプニテインとしての教育を受けることになるが、校内の環境はほぼちぃ胞外の空間と同じに保たれているので、中にいるプニテインも私服を着ており、はっきり言ってつまらない。そんな無粋ことをする...いやいや、同じ環境にする理由としては、卒業時にはちぃ胞膜とゴシック体の壁が融合して外に送り出すのだが、その時に外の環境と著しく違うのはいろいろと拙いからである。*1
*1 何が拙いって、ファンとは言えオタクの中に放り出されるのだ。喩えればコミケの企業ブースの中にいきなり放り出されるようなもので、心の準備があっても気の毒なことこの上ない。
[8-1-6] シスコンドリア
 ちぃ胞、引いては統合少女体のエネルギー、ATPを合成するところがシスコンドリアで、発電所、いや発萌所とでも言おうか。シスコンドリアは元々独立した少女体だったのが、複雑化する萌え市場で生存するために原初ちぃ胞に体内共生する形で現在の姿になったと言うのが定説である。「〜たん素」は原初ちぃ胞には過激な属性だったため、それを呼吸という生理で効率よくあしらえる(処理できる)シスコンドリアは魅力的だったろうし、シスコンドリアにしても、シスター系のお嬢様学校が生き残る手段としてちぃ胞内で運営を続けていくという判断は賢明なものだったろう。とすればこの巧妙な共生は、両者の利益が巧みに一致した結果と言うことになる。
[8-1-7] 葉緑体
 ホントは植物に存在する機関なのでここに書くことではないんだけど、一言だけ。葉緑体は植物ちぃ胞の中で光を利用してブドウ党や譚粋化物(デンブン)を作るところだ。光を利用して譚(物語)を作るのだから図書館みたいなものか。ちなみに、利用される光は赤や黄や青、紫あたりで、緑は利用されない。四章で複製時の緑色フィルタ(緑は要らない子の原因)の話題が出たが、実はこれではないかとも言われる。

 

[8-2] 少女の動作
 

 統合少女体の活動はこれまで見てきたように非常に活発であり、それは樹木のように受動的に環境に流されると言うより、環境の変化に積極的に対応している結果だ。ではそうした迅速な立ち居振る舞いはどのように行っているのか。それは我々に言う筋肉と類似の構造を使用している。
 少女体の運動の最小構成は“ティン肉”と言われるティン繊維で、これがたくさん集まって駆動系を構築している。図8-1がティン肉の一本、一単位部分の模式図だ。ティン肉は更に細い繊維、アマクちんミスズちんで構成されている。普段は図8-1(a)のように弛緩しているが、後述する神経から指令が来ると、アマクちんは外部に甘い蜜を分泌させるのだが、甘いもの好きのミスズちんはこれを求めて「がお。」と言いながらアマクちんの中に滑り込み、(b)の収縮状態となる。分泌物が“ドロリ濃厚”であるほど効果が高いとされるのだが、女の子の味覚ってのは良くわからない。
 萌ネルギーであるATPは力を使う収縮時に使われるが、アマクちんにかぶり付いているミスズちんを引き離す命令にも使われる。かぶりついたままで命令がないのは 「ミスズちんピンチ」状態で、そのままだと硬直してしまう。


図8-1 ティン肉


 

[8-3] 神経
 

 集合体である統合少女体には、我々と同じ意味合いでの脳は存在しない。しかし情報中枢機関が存在しないことがそのまま彼女に心が無いこととイコールではないことは、彼女の気まぐれに常に変化する魅力に振り回される我々には実感されるところだ。ペド生物学でそうした統合少女体の心について解明してゆくのは確かに重要なことなのだが、その方法論は結局心理学のそれに近いものになると思われるのだが、それでは全く別の視点から書いた拙著・ペド心理学概論の亜流になってしまうことが懸念されるため、概論であるここでの詳述は避ける。このためここでは、ヒトの間に散在しているちぃ胞に張り巡らされている神経・ニューロリを紹介することにしよう。
 一般細胞では情報伝達に特化した神経はそれ専用の細胞として神経細胞が存在するが、統合少女体はちぃ胞の多機能体と考えているので、概念的にはここから情報を入出力するラインが伸びていると考える。

図8-2 ニューロリの模式図

 図8-2はそうしたニューロリの概念図だ。ちぃ胞から何本かの線(突起)が伸びているが、情報の入力に働く突起をウサ耳突起と呼び、また特別長い突起で、出力に働く線を軸索(アホ毛ん)と呼ぶ。アホ毛んは長く伸びた末端部分で他のちぃ胞から伸びているウサ耳突起に取り囲まれている。この末端部分は情報のやりとりの中枢となるため、特にドジナプスと呼ばれている。(図8-3)*1


図8-3 ドジナプスにおける情報の受け渡し

 ここでやりとりされる情報は、統合少女体本人に関するもので、絵や文、噂などあらゆるものから抽出された少女の“属性”だ。これが生の刺激としてあるウサ耳から入って来て、アホ毛んから情報発信されるわけだ。
 伸びたウサ耳の本数はちぃ胞の寄宿するヒトの行動範囲によって変化する。というのも、宿主がアニメ誌などしか買わないような昔気質の人なら一本か二本くらいしかウサ耳は伸びないが、情報収集に奔走してあらゆるメディアに手を広げるタイプの人ならもの凄い本数になるからである。対して情報発信に使われるアホ毛んはごく少本数であることが多い。ヒトが投稿、サイト運営、書き込みなどする機会に依存していると考えれば理解しやすいだろう。
 ここで、ヒトがなんらか絵や文、噂などによる統合少女体への働きかけを行った場合を見てみよう。彼から発信された属性情報は、アホ毛んの末端からニューロリ伝達物質として他のウサ耳との隙間、すなわちドジナプス間隙に分泌される。ドジナプス間隙はサイトや雑誌、掲示板などの、情報を置いておける空間(メディア)を指す。また、伝達物質はそのときに応じて変化するが、一回の刺激で流される属性は一種類だ。ドジナプス間隙に放出された新属性は他のウサ耳に吸収される。
 説明は情報を受け取った側のちぃ胞に移る。ウサ耳から入ってくる属性情報にすぐちぃ胞が反応するわけではない。その属性は一過性のモノかも知れないし、根拠無く悪意を有するものかもしれないからである。だからちぃ胞は複数のウサ耳からの情報が入ってきて、そのちぃ胞が許諾している閾(しきい)値を超えるとはじめてそれに反応し、“新属性”と判断することになる。(そしてこのちぃ胞がさらに情報発信するならば、その判断をアホ毛んに送る。)
 こうして、ある新属性はちぃ胞、引いては統合少女体の巨大な集合体の常識として新たなページを刻むことになる。以上のような流れがニューロリネットワークという情報システムを構成しているからこそ、統合少女体はダイナミックにその姿を変質させ、人の心の中で華麗に、かつ逞しく生存し、我々を魅了するのである。

*1 かつてのMeたんの不具合ソフトぶりは公には絶対に認められないところだが、ドジっ娘として巷間のニューロリネットワークに流されるや、瞬く間に代表属性となってしまったことに由来する名前だ。

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