質 問
|
| Q1. |
<NPO全般> |
| 1-1. |
NPOを設立するには資本金(元入金)が必要ですか? |
| 1-2. |
NPOは利益を計上することができますか? |
| 1-3. |
NPOは正味財産を配当・分配することができますか? |
| 1-4. |
NPOのスタッフに給与や賞与を支払うことができますか? |
| 1-5. |
NPOの役員に報酬や賞与を支払うことができますか? |
| 1-6. |
所轄庁(内閣府及び都道府県等)はNPO法人の決算書をチェックしますか? |
| Q2. |
<NPO会計の特徴> |
| 2-1. |
NPOに会計基準はありますか? |
| 2-2. |
NPO会計と企業会計の違いは何ですか? |
| 2-3. |
現金主義・発生主義とは何ですか? |
| 2-4. |
複式簿記と単式簿記の違いは何ですか? |
| 2-5. |
NPO法人の会計は複式簿記による必要がありますか? |
| 2-6. |
NPOが使える会計ソフトにはどんなものがありますか? |
| Q3. |
<NPO法人の会計処理> |
| 3-1. |
任意団体からNPO法人になった場合、設立初年度の収支計算書や事業報告書に任意団体時代の活動も含めて記載してもよいですか? |
| 3-2. |
事業費と管理費はどのように区分すればよいですか? |
| 3-3. |
事業費よりも管理費の方が大きくなった場合、罰則はありますか? |
| 3-4. |
「特定非営利活動」と「その他の事業」はどのように区分すればよいですか? |
| 3-5. |
定款に定められた「その他の事業」をまったく行わなかった場合、「その他の事業」の財産目録や貸借対照表、収支計算書を作らなくてもよいですか? |
| 3-6. |
「特定非営利活動」よりも「その他の事業」の収支が大きい場合、罰則はありますか? |
| 3-7. |
NPO法人は基本財産(基金など)を設ける必要がありますか? |
| 3-8. |
債務超過になった場合、罰則はありますか? |
| Q4. |
<NPO法人の事業報告> |
| 4-1. |
所割庁に事業報告を提出しない場合、どうなりますか? |
| 4-2. |
損益計算書を収支計算書の代わりに所割庁に提出することができますか? |
| 4-3. |
社員総会を開催できない場合、社員総会の決議なしで事業報告を提出できますか? |
| 4-4. |
社員総会はいつ頃に開催すればよいですか? |
| 4-5. |
監事による監査は何をすればよいですか? |
| 4-6. |
会計書類はどれくらいの期間保管すればよいですか? |
| Q5. |
<法人税全般> |
| 5-1. |
NPOに法人税は課税されますか? |
| 5-2. |
どんな事業が法人税の課税対象になりますか? |
| 5-3. |
NPOがよく行う事業で法人税が課されるのは、どんなものがありますか? |
| 5-4. |
ボランティアによって公益性が高い事業を行う場合でも課税されますか? |
| 5-5. |
区分経理とは何ですか? |
| 5-6. |
管理費や共通経費はどのように課税と非課税を区分すればよいですか? |
| 5-7. |
会費や寄付、補助金をもらったら課税されますか? |
| 5-8. |
土地や財産をもらったり、固定資産を取得するために補助金を受けたら課税されますか? |
| 5-9. |
寄付を受けた固定資産はどのように会計処理を行いますか? |
| 5-10. |
NPOが他団体に寄付をした場合、経費として認められますか? |
| 5-11. |
NPOに寄付をする場合、寄付者は所得から控除できますか? |
| 5-12. |
認定NPO法人とはどんなものですか? |
| 5-13. |
領収書等のない経費も認められますか? |
| Q6. |
<法人税個別事例> |
| 6-1. |
会報の配布は課税対象ですか? |
| 6-2. |
介護保険事業には課税されますか? |
| 6-3. |
バザーを行うと課税されますか? |
| 6-4. |
セミナーや勉強会を有料で開催すると課税されますか? |
| 6-5. |
ホームヘルパー養成講座は課税対象ですか? |
| 6-6. |
スポーツやパソコンを教えて報酬を受けると課税されますか? |
| 6-7. |
コンサルティングを行った場合は課税対象ですか? |
| 6-8. |
行政から委託事業を請負うと課税されますか? |
| 6-9. |
実費弁償の規定を受けるためにはどうすればよいですか? |
| 6-10. |
寮や研修所などの宿泊施設を運営すると課税されますか? |
| 6-11. |
固定資産を売却したら課税されますか? |
| 6-12. |
役員に対する報酬も経費として認められますか? |
| Q7. |
<源泉所得税> |
| 7-1. |
源泉所得税とは何ですか? |
| 7-2. |
どのような場合に源泉徴収を行う必要がありますか? |
| 7-3. |
年末調整とは何ですか? |
| 7-4. |
中途採用者や退職者の年末調整は必要ですか? |
| 7-5. |
セミナーの講師に謝金および交通費を支払った場合、源泉徴収は必要ですか? |
| Q8. |
<消費税> |
| 8-1. |
NPOに消費税は課税されますか? |
| 8-2. |
赤字であっても消費税は課税されますか? |
| 8-3. |
どんな取引に消費税が課されますか? |
| 8-4. |
入会金や会費収入に消費税は課されますか? |
| 8-5. |
寄付金や補助金に消費税は課されますか? |
| 8-6. |
介護保険や障害者自立支援法の事業に消費税は課されますか? |
| 8-7. |
行政からの委託事業に消費税は課されますか? |
| 8-8. |
収益事業からの繰入金など、会計区分間でやり取りがある場合はどうなりますか? |
| 8-9. |
料金の表示や領収書に記載する金額に消費税は含めますか? |
| Q9. |
<その他の税金> |
| 9-1. |
領収書や契約書に収入印紙を貼る必要はありますか? |
| 9-2. |
収入印紙の金額を判断するにあたって基準となる金額は消費税込みの金額ですか? |
| 9-3. |
NPOも固定資産税や自動車税などを納める必要はありますか? |
|
|
回 答
|
| A1. |
<NPO全般> |
▲ページトップへ |
| 1-1. |
NPOを設立するには資本金(元入金)が必要ですか?
NPOには、所有者という概念がないので、株式会社でいうところの「資本金」というものはありません。NPOでは「純資産(=資産−負債)」のことを、株式会社のように「自己資本」などとは呼ばず、「正味財産」と呼びます。
また、NPO法人についても、設立にあたって元入金が必要であるという規定はありませんので、とくに資金や財産をいくら用意しなければならない、ということはありません。ただし、債務超過(資産よりも負債の方が多い状態)で法人を設立することは認められませんので、設立時の貸借対照表における正味財産はゼロ以上である必要があります。 |
| 1-2. |
NPOは利益を計上することができますか?
NPOは非営利・公益活動を主な目的とする組織ですが、このときの「非営利」とは「利益を計上してはいけない」という意味ではなく、「利益を関係者に分配せず、公益活動に再投入する」ことを意味します。
たとえ営利を目的としないNPOといえども、安定的に事業を行い、活動を拡大するためには、ある程度の黒字を計上する必要があります。したがって、NPOが適正な水準の利益を確保することは、むしろ望ましいことであると言えます。 |
| 1-3. |
NPOは正味財産を配当・分配することができますか?
NPOは営利を目的とするものではないため、たとえ利益が生じたとしても、それを配当などによって分配することはできません。稼得した利益は、今後の活動のために使用しなければなりません。
またNPOは、残余財産についても自由に分配することはできません。NPO法人の場合、清算等により残余財産が生じる場合には、定款等に基づいて他のNPO法人や公益法人、または、国や地方公共団体などに、すべて寄付しなければなりません(特定非営利活動促進法第32条)。 |
| 1-4. |
NPOのスタッフに給与や賞与を支払うことができますか?
NPOもスタッフに給与を支払うことは可能であり、また一定の規程を設けていれば、賞与を支払うことも可能です。スタッフが正当な労働の対価を得ることは当然の権利であり、この点についてはNPOと企業に違いはありません。
ただし、スタッフを雇用する場合には、税務署に「給与支払事務所等の開設届出書」を提出して所得税の源泉徴収を行うとともに、労働基準法などを考慮して雇用契約や労働保険・社会保険などを整備していく必要があります。 |
| 1-5. |
NPOの役員に報酬や賞与を支払うことができますか?
NPOが、役員総数の3分の1を超えて役員報酬を支払うことは禁止されていますが(特定非営利活動促進法第2条第2項第1号ロ)、その範囲内で役員に適当な報酬を支払う分には問題ありません。
このときの役員報酬とは、理事会に参加する等、役員の当然の職務に対して報酬を支払うことを意味しており、理事が同時に職員として働く場合、職員として行った職務への対価については給与であり、役員報酬と考える必要はありません。また、理事会に出席するための交通費を支給する場合なども、適正な費用弁償であれば報酬と考える必要はありません。
他方、NPOは利益分配が禁止されているため、役員に賞与を支払うことは認められません(職員部分を除く)。また、役員の職務に比して不当に高額の報酬を支払うことも、実質的に利益分配と考えられるために認められません。 |
| 1-6. |
所轄庁(内閣府及び都道府県等)はNPO法人の決算書をチェックしますか?
NPO法人は事業年度終了後、3ヶ月以内に事業報告書、財産目録、貸借対照表および収支計算書などを所轄庁に提出しますが、所轄庁はこれらの書類が正しく作成されているか、調査や監督を行うわけではありません。
NPO法人制度においては、事業報告書等を一般に公開することにより、NPO法人が市民からのチェックを受けることが期待されています。したがって、所轄庁がNPO法人に対して指導監督を行うことは、法令違反等の疑いがある場合に限定されています(特定非営利活動促進法第41条)。
したがって、NPO法人が所轄庁から認証を受けたり、所轄庁で事業報告書等が開示されているからといって、所轄庁がNPO法人に対して何らのお墨付きを与えているわけではないことに注意する必要があります。 |
| A2. |
<NPO会計の特徴> |
▲ページトップへ |
| 2-1. |
NPOに会計基準はありますか?
欧米ではNPOの会計基準が定められている国もありますが、日本ではNPOが従うべき会計基準は特に定められておらず、企業会計や公益法人会計など、いかなる会計基準を採用することも任意だとされています。
なお、NPO法人については、旧経済企画庁が1999年に「特定非営利活動法人の会計の手引き」を作成しており、内閣府や都道府県等の多くの所轄庁ではこれを参考とした決算書のひな形を公表しているため、この様式を採用している団体が多くあります。 |
| 2-2. |
NPO会計と企業会計の違いは何ですか?
NPOはいかなる会計基準を採用することも任意ですが、公益法人会計に準じた処理を行う団体が多く、予算実績を把握するために収支計算を基礎とします。他方、企業会計は、分配可能利益を計算するために、損益計算を基礎とします。そのため、NPOは収支計算書を作成するのに対して(特定非営利活動促進法第28条第1項)、企業は損益計算書を作成します。
収支計算書は、その名のとおり資金収支を表すものであり、団体が資金不足に陥らないように管理するための書類です。それに対して損益計算書は、資金を含む純財産全体の増減を把握して、配当可能利益を計算するための書類です。NPOは利益獲得を目的とせず、安定的な経営を行うことを重視するため、損益計算ではなく、収支計算を行います。
ただし、団体が現預金以外の財産を持っている場合、収支計算を行うだけでは、収支計算書と貸借対照表が結びつきません。そこでNPO会計では、収支計算を行った後に、正味財産の増減計算を行うという二段階の計算によって、最終的な純財産の増減を計算します。この点は、損益計算という一段階の計算で貸借対照表と損益計算書をリンクさせることができる企業会計と比較して、NPO会計のわかりにくいところです。
誤解を恐れずに大雑把にいうと、NPO会計における収支計算書は、企業会計でいうところのキャッシュ・フロー計算書と、損益計算書をあわせたようなものであると考えることができます。また、所有者という概念のないNPOには「資本金」が存在しないという点も、企業会計との大きな違いです。 |
| 2-3. |
現金主義・発生主義とは何ですか?
現金主義とは、実際に資金の出し入れが行われた時点で帳簿に記入する方法であり、発生主義とは、資金の出し入れが行われなくても、資金が増減する原因が発生した時点で帳簿に記入する方法です。
具体的に言うと、例えば行政からの委託事業が年度末までに終了しているが、入金が行われていない場合、現金主義では、まだ入金がないために収入を計上しませんが、発生主義では、すでに事業が完了していると考えて収入を計上します。また、年度末月の給料が未払いになっている場合、現金主義ではまだ出金がないために支出を計上しませんが、発生主義では、すでに役務の提供を受けていると考えて支出を計上します。
一般的には、発生主義の方が経営実態を正確に表すために望ましく、企業会計等の場合では発生主義を採用することが義務付けられています。しかし、NPOの場合には現預金しか財産を持たない団体も多く、現金主義によっても弊害が少ないため、小規模団体が無理をして発生主義を採用する必要はないと考えられます。 |
| 2-4. |
複式簿記と単式簿記の違いは何ですか?
単式簿記というのは、複式簿記のように仕訳を帳簿に記入するのではなく、家計簿と同様に、現金の出納を帳簿に記入していく方法です。例えば、会費を受け取ったり、給与を支払う場合、単式簿記で処理を行うと以下のようになります(一つの取引に対して、一つの勘定科目を記録する)。
| 勘 定 科 目 |
入 金 |
出 金 |
残 高 |
| 会費収入 |
5,000 |
− |
85,050 |
| 給与手当 |
− |
30,000 |
55,050 |
また同様の取引を、複式簿記で処理すると以下のようになります(一つの取引に対して二つの勘定科目を記録する)。
| 借方勘定科目 |
金 額 |
貸方勘定科目 |
金 額 |
| 現 金 |
5,000 |
会費収入 |
5,000 |
| 給与手当 |
30,000 |
現 金 |
30,000 |
この二つの記録方法は全く違うように見えますが、単式簿記では相手側にくる勘定科目を現金に固定して、「現金勘定」の記入を省略しているだけであり、両者の間に本質的な違いはなく、これらの帳簿に基づいて作成される貸借対照表と収支計算書も、原則として同じものができ上がることになります。
規模が小さな団体にとって、日常の記録に特別な知識を必要としない単式簿記は簡単なように見えますが、現金出納帳から漏れなく集計を行って適切な決算書を作成することは、意外と骨の折れる作業です。したがって、効率的に会計処理を行うためには、会計ソフト等を活用して複式簿記を採用することが推奨されます。 |
| 2-5. |
NPO法人の会計は複式簿記による必要がありますか?
NPO法人は「正規の簿記の原則」(特定非営利活動促進法第27条第2号)に従って会計処理を行わなければなりませんが、正規の簿記には「複式簿記」だけではなく、「単式簿記」も含まれます。
旧経済企画庁の「特定非営利活動法人の会計の手引き」によると、以下のような要件を満たす場合、単式簿記によっても適切な会計処理を行うことができるとしており、複式・単式のいずれを採用するかは団体の判断に委ねられるとしています。
1.法人税法上の収益事業を行わない
2.現預金以外の資産負債を有しない
3.現預金の入出金以外の取引がない
ただし、単式簿記による場合であっても、貸借対照表や収支計算書は帳簿に基づいて誘導的に作成しなければならず、その処理結果は複式簿記を行う場合と大きく異なるわけではありません。また、未収金や未払金、借入金等の債権・債務、固定資産などを有する団体については、単式簿記では正確な処理を行うことができないため、ある程度の規模がある団体は複式簿記を採用する必要があります。 |
| 2-6. |
NPOが使える会計ソフトにはどんなものがありますか?
NPOが会計ソフトを使う場合、NPOや公益法人用または企業用のソフトを利用することができますが、いずれも購入したままの状態で使用することは難しく、カスタマイズする必要があります。
会計ソフトを使用すると、勘定科目ごとの金額集計や試算表・総勘定元帳等の作成が自動的にできるために便利ですが、機能が高くなればそれなりに操作が複雑になり、金額も高くなりますので、各団体の実情に応じたソフトを採用する必要があります。
| 介護保険用ソフト |
介護事業向け:介護保険請求や利用料金管理、スタッフの勤務実績や給与計算等の機能が付いている場合が多く、介護保険事業を行う団体には便利であるが、ある程度高価である。 |
企業会計ソフト
弥生会計(弥生)・会計王(ソリマチ)など |
中・大規模団体向け:部門別会計が可能で、法人税や消費税の申告に対応しているものもあり、比較的安価で機能も高い。ただし、NPOが使用するためには勘定科目等の大幅なカスタマイズが必要であり、収支計算書ではなく損益計算書が作成されるため、決算時には調整が必要となる。 |
| NPO会計ソフト |
会計王 NPO Limited(ソリマチ) |
中・大規模団体向け:勘定科目等はある程度NPOに対応しており、部門別会計もできる。価格も比較的安価で機能的であるが、会計ソフトを使用した経験がないと自力で初期設定を行うことは少し難しい。 |
| N-Books(エーピーアイ・ジャパン)/ee-会計(NPO会計支援センター) |
中・大規模団体向け:勘定科目等はNPO向けとなっており、部門別会計や区分経理に対応し、税務申告にもある程度活用できるが、利用にはネットワーク環境が必要である。(N-Booksとee-会計は同じソフトだが、サポートしているNPOが違う。) |
| みんパブ会計ソフト for NPO |
小・中規模団体向け:勘定科目等はNPO向けとなっているが、部門別会計や税務申告には対応しない。エクセルで作成するため決算書の加工が自由であり、出納帳感覚で帳簿を作成することができ、約600団体での導入実績がある。当ホームページから無料でダウンロードできる。 |
|
| A3. |
<NPO法人の会計処理> |
▲ページトップへ |
| 3-1. |
任意団体からNPO法人になった場合、設立初年度の収支計算書や事業報告書に任意団体時代の活動も含めて記載してもよいですか?
NPO法人としての活動は、法人成立の日(設立登記をした日)から始まります。したがって、任意団体の期間を含めることはできません。任意団体の財産を継承している場合は、設立時正味財産として引き継ぐか、法人の成立後に任意団体からの寄付金収入などとして受け入れ処理を行い、収支計算書に計上することになります。 |
| 3-2. |
事業費と管理費はどのように区分すればよいですか?
旧経済企画庁の「特定非営利活動法人の会計の手引き」によると、事業費とは事業の目的のために直接要した支出で管理費以外のものを言い、管理費とは各種の事業を管理するために要する支出のことを言うとされています。したがって、事業費には事業を実施するために要した人件費や消耗品費、旅費交通費、通信運搬費などが含まれ、管理費には管理担当者の人件費や事務用品費、総会および理事会に要した会議費や印刷製本費などが含まれます。
ただし、これらの区分は厳密なものではなく、特に減価償却費や事業所家賃などを、事業費と管理費のどちらに含めるかは判断の難しいところです。したがって、事業費と管理費の区分基準は明確になっておらず、個々の団体の判断で合理的・継続的な方法で処理すれば、特に問題はないと思われます。
NPOの場合、事業費の割合が低いとまともに事業をやっていないと疑われる可能性がありますが、法人税の申告が必要な場合は、何でもかんでも課税事業の経費に含めてしまうと、問題になる恐れもあります。逆に、このようなことに細かくこだわる必要のない団体は、事務効率を優先して簡略な処理を用いることも考えられます。 |
| 3-3. |
事業費よりも管理費の方が大きくなった場合、罰則はありますか?
直ちに罰則がある、というわけではありませんが、NPOが本来目的とする事業にお金を使わず、事務管理に多大な支出を費やす場合には、不当に団体の財産を食いつぶし、個人の利益のために浪費をしている、と思われる可能性があります。
内閣府などの一部の所轄庁では、管理費が一定割合を超えると報告徴収の対象となり得るとしており(内閣府「NPO法の運用方針」)、このような疑念を招かないように次年度以降、注意をする必要があります。
また、管理費の割合が高いと認定NPO法人や助成金の申請時などに不利になるケースもありますので、事業費と管理費の区分を見直すなどの対策をとる必要があります。 |
| 3-4. |
「特定非営利活動」と「その他の事業」はどのように区分すればよいですか?
NPO法人は「特定非営利活動に係る事業」に支障がない限り、「その他の事業」を行うことができるとされており、「その他の事業」を特別会計として「特定非営利活動」から切り離し、別々の会計として決算書を作成する必要があります(特定非営利活動促進法第5条第2項)。
ただし、「その他の事業」を法人税法上の「収益事業」などと混同して、本来目的とする公益事業であるにもかかわらず、収益が得られるという理由で誤って「その他の事業」に区分してしまっているケースが散見されます。例えば、地域福祉のために取り組む介護保険事業や、NPO支援のために行政から受託した市民活動支援センターの運営事業などは、たとえ一定の収益が得られるとしても、、NPO法上は「特定非営利活動」に含めるべき事業だと考えられます。
このような誤った区分を行う場合、その団体は「特定非営利活動」に真剣に取り組んでいないという誤解を受けてしまうことになりますので、注意する必要があります。 |
| 3-5. |
定款に定められた「その他の事業」をまったく行わなかった場合、「その他の事業」の財産目録や貸借対照表、収支計算書を作らなくてもよいですか?
定款に「その他の事業」を行う旨が記載されている場合、たとえ実際には「その他の事業」を行わなかったとしても、事業報告書に「その他の事業」を行わなかった旨を明記する必要があります。
また、財産目録、貸借対照表および収支計算書は、「特定非営利活動」と「その他の事業」に区分して作成する必要がありますので、金額がすべてゼロであっても、「その他の事業」についてもこれらの書類を作成する必要があります。
なお逆に、定款に「その他の事業」を行う旨を記載していない場合には、「その他の事業」の財産目録、貸借対照表および収支計算書を提出してはいけません。 |
| 3-6. |
「特定非営利活動」よりも「その他の事業」の収支が大きい場合、罰則はありますか?
「その他の事業」の収支が占める割合が大きくなったとしても、直ちに罰則があるわけではありません。しかし、NPO法人は「特定非営利活動を行うことを主たる目的とする」と規定されており(特定非営利活動促進法第2条第2項)、「その他の事業」の収支が「特定非営利活動に係る事業」の収支よりも大きい場合、特定非営利活動を主たる目的としていない、とみなされる可能性があり、違法の疑いが生じます。
と言っても、実際にそうなってしまった場合には、どうしようもありませんし、決算書にウソを書くわけにもいきません。その年度については正直に真実の報告を行うとともに、次年度以降、そのような状態にならないように注意して活動を実施する必要があります。
ただし、内閣府などの一部の所轄庁では、管理費が一定割合を超えると報告徴収の対象となり得るとしており(内閣府「NPO法の運用方針」)、注意する必要があります。 |
| 3-7. |
NPO法人は基本財産(基金など)を設ける必要がありますか?
公益法人等の他の非営利法人の場合、まとまった特定の支出に備えるために基本財産を設けるとともに、一定の資産を引き当てる処理を行う場合がありますが、NPO法人がこのような処理を行う必要はありません。
むしろ、誤った認識に基づいて不正確な処理を行っているケース(資産を引き当てないまま基本財産を計上する、基本財産を特別会計として簿外にしてしまう)が散見されるため、無理に基本財産などを設けない方が良いかもしれません。 |
| 3-8. |
債務超過になった場合、罰則はありますか?
NPOが債務超過(資産よりも負債の方が大きな状態)になったとしても、直ちに何か問題が生じるというわけではなく、特に罰則もありません。企業の場合、債務超過になれば実質的に破たんしていると考えられますが、NPOの場合、資金不足を補うための役員借入などによって債務超過になるケースが多く、役員が債権の延長や放棄を行えば、すぐに破たんに至るわけではありません。
ただし、債務超過になれば社会的な信用が大きく失われ、助成や行政からの委託事業の審査でも大きなマイナス評価となるでしょうし、金融機関等から借入を行うこともできなくなります。事業収益の改善や寄付等によって穴埋めすることにより、早期に債務超過を解消することが望まれます。 |
| A4. |
<NPO法人の事業報告> |
▲ページトップへ |
| 4-1. |
所割庁に事業報告を提出しない場合、どうなりますか?
事業報告書等を期限内(期末後3ヶ月以内)に提出することは、法律で定められたNPO法人の義務になります。したがって、書類に不実の記載をしたり、提出を怠る場合は、役員に20万円以下の罰金が科されます(特定非営利活動促進法第49条第4号第5号)。
さらに、3年以上提出がない場合は、設立の認証が取り消されます(同法第43条第1項)。また、書類を提出しない場合、認定NPO法人になるために必要な所轄庁の証明書が受けられません。
近年、NPO法人の不祥事が散発し、社会からの信頼が損なわれている状況下で、所割庁も迅速に処分を下す傾向があるため、注意する必要があります。 |
| 4-2. |
損益計算書を収支計算書の代わりに所割庁に提出することができますか?
特定非営利活動促進法第29条第1項によれば、NPO法人は事業報告書、財産目録、貸借対照表及び収支計算書を提出することとされており、損益計算書をもって収支計算書の代わりとすることは認められません。
ただし、内容的には収支計算書でも、損益計算書でも大きく異ならない団体が多く、実務的には損益計算書の名前の部分だけを収支計算書に書き換えて提出する団体も多くあります。ただし、損益計算書にあるような売上高、売上原価、営業利益、当期純利益などの用語は、NPO会計ではあまり用いませんので注意が必要です。 |
| 4-3. |
社員総会を開催できない場合、社員総会の決議なしで事業報告を提出できますか?
大多数の団体では、定款によって決算の承認を社員総会の決議事項としていると思われます。この場合、社員総会の議決を経なければ決算が確定せず、団体の正式な書類とは認められませんので、必ず総会の決議を受けた事業報告を所割庁に提出しなければなりません。
事業報告は、期末後3ヶ月以内に所割庁まで提出する必要がありますので(郵送可)、期限に間に合うように社員総会を開催する必要があります。 |
| 4-4. |
社員総会はいつ頃に開催すればよいですか?
事業報告は、期末後3ヶ月以内に所割庁まで提出する必要がありますので(郵送可)、遅くともそれまでに社員総会を開催しなければなりません。ただし、法人税や消費税の申告を行う団体は、期末後2ヶ月以内に税務署に申告書を提出する必要があり、これも社員総会の議決を経た決算書に基づいて作成しなければなりません。
したがって、税金の申告を行う団体は、期末後2ヶ月以内に社員総会を開催する必要があります。ただし、所轄の税務署長に届出を行うことによって、期末後3ヶ月以内に申告期限を延長することができるので、その場合は社員総会の開催を遅らせることができます。 |
| 4-5. |
監事による監査は何をすればよいですか?
特定非営利活動促進法第18条によれば、監事は理事の業務執行の状況を監査するとともに(業務監査)、団体の財産の状況を監査する必要があります(会計監査)。
通常、業務監査は理事会等に出席して団体の運営状況を把握することによって果たされます。また、会計監査は最低限、会計帳簿を通査して期中に不当な支出等が行われていないことを確かめるとともに、期末時において現預金や固定資産などの財産が、適切に保全されていることを確認する必要があると考えられます。
また、監事による決算時の会計監査は、社員総会前に開催される最終の理事会に先立って行われる必要があります。なぜなら、監事による監査を先に済ませておかなければ、理事会が承認した決算書が、監査によって不当であると判断されてしまう可能性もあるからです。 |
| 4-6. |
会計書類はどれくらいの期間保管すればよいですか?
法人税法では、仕訳帳や総勘定元帳、貸借対照表、損益計算書およびその他の決算資料、契約書や領収書、請求書などの取引資料について、7年間保管することが定められています。
ただし、貸借対照表や収支計算書など、所轄庁に提出した決算書は重要書類ですから、永久保存とすべきでしょう。また、民法の時効は10年ですから、仕訳帳や総勘定元帳については、10年程度保管することが望ましいと思われます。 |
| A5. |
<法人税全般> |
▲ページトップへ |
| 5-1. |
NPOに法人税は課税されますか?
公益法人等および人格のない社団等(任意団体)が、一定の収益事業を継続して実施する場合には、法人税が課税されます(法人税法第4条第1項)。また、NPO法人についても、公益法人等と同様の取扱いがなされるため(特定非営利活動促進法第46条第1項)、収益事業を実施する場合には法人税が課税されます。したがって、法人格の有無にかかわらず、NPOにも法人税が課税される可能性があります。
ただし、ここで言う収益事業とは、税法が規定する34種類の事業およびそれに付随する行為のことを意味しますので、法人税の課税はこれら34業種を実施しているかどうかを、形式的に判断することになります。
したがって、これら34業種を実施しない場合、NPOに法人税は課税されません。単に収益を計上する事業があったり、特定非営利活動促進法が規定する「その他の事業」があると、直ちに法人税が課税されるというわけではありませんので、注意する必要があります。 |
| 5-2. |
どんな事業が法人税の課税対象になりますか?
NPOの場合、株式会社等の一般企業と異なり、すべての所得に対して法人税が課税されるわけではなく、税法が定める下記34種類の「収益事業」から得た所得にのみ、法人税が課されます(法人税法施行令第5条第1項)。
したがって、下記の事業を行わない場合には法人税は課されません。また下記以外の事業から所得を得たとしても、その部分には課税されず、下記の収益事業から得た所得の部分にのみ、課税が行われることになります。
| 1. 物品販売業 |
2. 不動産販売業 |
3. 金銭貸付業 |
4. 物品貸付業 |
| 5. 不動産貸付業 |
6. 製造業 |
7. 通信業 |
8. 運送業 |
| 9. 倉庫業 |
10. 請負業 |
11. 印刷業 |
12. 出版業 |
| 13. 写真業 |
14. 席貸業 |
15. 旅館業 |
16. 料理・飲食店業 |
| 17. 周旋業 |
18. 代理業 |
19. 仲立業 |
20. 問屋業 |
| 21. 鉱業 |
22. 土石採取業 |
23. 浴場業 |
24. 理容業 |
| 25. 美容業 |
26. 興行業 |
27. 遊技所業 |
28. 遊覧所業 |
| 29. 医療保健業 |
30. 技芸教授業 |
31. 駐車場業 |
32. 信用保証業 |
| 33. 無体財産提供業 |
34. 労働者派遣業 |
|
|
|
| 5-3. |
NPOがよく行う事業で法人税が課されるのは、どんなものがありますか?
NPOがよく行う事業で課税対象となる可能性があるものを例示すると、以下のようなものがあります。ただし、実際に法人税が課されるのは、これらの事業を継続的に実施する場合であるため、例えば、たまたま1回スタディ・ツアーを企画しただけ、というようなケースでは、課税対象にならないと思われます(ただし、毎年定例的に開催するようなケースでは、課税対象となる可能性もあります)。
現実に課税されるかどうかは、最終的には所轄の税務署の判断になりますし、微妙な判断を必要とする場合もありますので、詳しくは税務署や税理士等の専門家にご相談ください。
| 物品販売(フェア・トレードなど)や定期的にバザーを行う |
物品販売業 |
| 物品を加工して販売する |
製造業 |
| 介護保険や障害者自立支援法の事業を行う |
医療保健業 |
| 福祉用具などの貸し出しを行う |
物品貸付業 |
| 配食・給食サービスを行う |
料理・飲食店業 |
| 移動サービスを提供する |
運送業 |
| 行政や企業からの委託事業を受ける |
請負業 |
| 他のNPOや企業等に対してコンサルティングを行う |
請負業 |
| 書籍や雑誌などを印刷して、会員以外に有料で配布する |
出版業 |
| 会議室やホールを有料で貸し付ける |
席貸業 |
| 寮や寄宿舎を運営する |
旅館業 |
| スタディ・ツアーや研修旅行などを企画して手配を行う |
周旋業 |
| 遊技所を設けて多数のものに有料で利用させる |
遊技所業 |
| 洋裁、和裁、編物、手芸、料理、絵画、書道などを教える |
技芸教授業 |
| FM放送やインターネットのプロバイダー業務を行う |
通信業 |
|
| 5-4. |
ボランティアによって公益性が高い事業を行う場合でも課税されますか?
社会福祉法人が一定の福祉事業を行う場合には、法人税の課税対象から外される場合もありますが、NPOにこのような優遇措置は設けられていません。したがって、NPOが税法上の収益事業を行って所得(利益)を得る場合には、その事業の公益性がいかに高くても、法人税が課税されます。
またNPOの場合、ボランティアに通常の報酬を支払うとすれば当然に赤字となる、というケースも多いかもしれません。しかし、税法上は、このような事情は一切考慮されません。34種類の税法上の収益事業を行って所得を得る場合には、形式的に判断して法人税の課税が行われますので、注意する必要があります。
ただし、従事者の半数以上を一定の障害者、生活保護を受ける者、高齢者、母子家庭の母親等が占め、その事業がこれらの人たちの生活の保護に寄与している場合には、34種類の事業を実施していても法人税の課税対象とはなりません(法人税法施行令第5条第2項)。 |
| 5-5. |
区分経理とは何ですか?
NPOが行う必要がある区分経理には2つの種類があり、各団体の状況に応じて必要な処理を行う必要があります。まず第一は、定款に「その他の事業」の記載がある場合で、このような団体は特定非営利活動促進法第5条第2項に基づいて、「特定非営利活動」と「その他の事業」の決算書を別々に作成して、所轄庁に提出する必要があります。
第二は、税法上の収益事業を行っている場合で、このような団体は法人税法施行令第6条に基づいて、税法上の収益事業(課税事業)と非収益事業(非課税事業)を区別して会計処理を行う必要があります。なお、税法のいう収益事業は、特定非営利活動促進法のいう「特定非営利活動」と「その他の事業」とは全く関係なく、形式的に34種類の事業を実施しているかどうかで判断しますので、注意する必要があります。
したがって、NPOは最大で以下の4つに会計を区分して処理を行い、特定非営利活動促進法と税法が求める書類を作成する必要があります。
| 会計区分 |
所割庁提出書類 |
法人税申告書 |
| 「特定非営利活動」かつ「収益事業」 |
特定非営利活動 |
含める |
| 「特定非営利活動」かつ「非収益事業」 |
特定非営利活動 |
含めない |
| 「その他の事業」かつ「収益事業」 |
その他の事業 |
含める |
| 「その他の事業」かつ「非収益事業」 |
その他の事業 |
含めない |
|
| 5-6. |
管理費や共通経費はどのように課税と非課税を区分すればよいですか?
収益事業に直接要した事業費はそのまま収益事業の経費として損金算入すればよいのですが、管理費や共通経費については、一定の計算を行って収益事業(課税)と非収益事業(非課税)に割り振ってやる必要があります。
法人税法基本通達15-2-5(2)では、このとき資産の使用割合、従業員の従事割合、資産の帳簿価額の比、収入金額の比などを継続的に使用して、管理費や共通経費を収益事業と非収益事業に配分することとしていますが、NPOの場合、細かな計算を行うのは難しいことが多いので、事業収入や事業費の割合によって、一括で割り振り計算を行っているケースが多いようです。 |
| 5-7. |
会費や寄付、補助金をもらったら課税されますか?
会費については、サービスの対価として支払われるものでない場合には、課税対象とはなりません。したがって、会費をもらって会報を発行する程度の場合には、収益事業には含まれませんが、スポーツクラブのように会費を受け取って施設を使用させるような場合には、遊技所業などとして課税されることになります。
また、寄付や受贈を受ける行為は、税法上の収益事業に該当しませんので、課税対象とはなりません。ただし、実質的に収益事業への対価と認められるような寄付金や、収益事業に係る経費を補填するために交付を受けた補助金などについては、課税対象となります(法人税法基本通達15-2-12(2))。 |
| 5-8. |
土地や財産をもらったり、固定資産を取得するために補助金を受けたら課税されますか?
NPOが固定資産を取得するために受け入れた寄付金や補助金は益金に算入されません(法人税法基本通達15-2-12(1))。したがって、土地や固定資産をもらっても、法人税は課されないことになります。
また、このように取得した固定資産の減価償却は、損金に算入することができますので(同通達15-2-12(注))、課税所得を減らす効果があります(もらった分は課税対象とはならないが、減価償却は経費として認められる)。そのため、固定資産を取得するために補助金や助成金を受けることは税務上も有利ですが、企業が行うような圧縮記帳で会計処理をしてしまうと、このようなメリットが受けられなくなってしまうために注意が必要です。
また、市民や企業から低廉または無償で固定資産の寄付を受ける場合、NPO側では法人税は課税されませんが、贈り手側の市民や企業に「みなし譲渡」(時価で譲渡したものとして課税する)として課税所得が生じてしまう可能性があります。 |
| 5-9. |
寄付を受けた固定資産はどのように会計処理を行いますか?
寄付を受けた固定資産については、できるだけ公正な価値(適正な減価償却後の残存価額または市場価格や業者による見積価額など)で評価を行い、固定資産として貸借対照表に計上することが望ましいです。この場合、収支計算書には「固定資産受贈額」などが計上されます。
このような処理を行う方が、固定資産の管理や税務上のメリット(減価償却費を経費で落とす)の点で望ましいと思われますが、金額が少額であったり、法人税の申告をしない場合は、そこまで手間をかけたくないということもあるかもしれません。その場合は、会計上は寄付を受けた固定資産に関する処理は行いませんが、備品台帳などに当該資産を記入し、適切に保全・管理を行う必要があると思われます。 |
| 5-10. |
NPOが他団体に寄付をした場合、経費として認められますか?
NPOが、他のNPOや法人、個人などに寄付をした場合には、一定の金額(損金算入限度額)まで、税務上の経費に含めて所得から控除することができます。ただし、損金算入限度額は、各事業年度の所得の2.5%ですので、実際に寄付が認められる金額はあまり大きくないのが実情です。
損金算入限度額を超えて寄付を行う場合は、法人税が課税された後の税引き後所得から寄付を行うことになります。 |
| 5-11. |
NPOに寄付をする場合、寄付者は所得から控除できますか?
個人が、認定NPO法人以外のNPOに寄付をする場合でも、寄付をした個人に寄付控除は認められません。個人が、認定NPO法人に寄付をする場合には、寄付をした個人に対して一定の所得控除が認められます。
企業が、NPOに寄付をする場合には、それが認定NPO法人に対するものでなくても、損金参入限度額まで、税務上の経費に含めて所得から控除することができます。さらに、企業が認定NPO法人に寄付をする場合には、普通のNPO法人に寄付する場合と比較して、損金参入限度額の計算に優遇が認められます。 |
| 5-12. |
認定NPO法人とはどんなものですか?
認定NPO法人として国税庁から認定を受けると、個人から寄付を受ける場合に寄付者が所得控除を受けられるようになり(寄付金額の一定部分を課税所得から差し引くことができる)、また法人から寄付を受ける場合にも一定の優遇(損金算入限度額が別枠で認められる)が付与されます(国税庁「認定NPO法人制度の手引」)。
また、相続財産を認定NPO法人に寄付する場合も、これらの財産は相続税の課税対象から外されます。さらに、税法上の収益事業から非収益事業に資金を繰り入れる場合、課税所得の20%まで税務上の経費として認められます(みなし寄付金)。
認定NPO法人になるためには、収入総額に占める受入寄付金の割合が5分の1以上である(パブリック・サポート・テスト)、特定範囲の者を対象とする活動の占める割合が50%未満であるなど、様々な条件を満たす必要があります。ただし、以前はパブリック・サポート・テストの条件を満たすことはかなり難しかったのですが、最近では分母となる収入総額から、行政等の補助金や委託事業などを差し引くことができるようになっており、かなり条件が緩和されています。そのため、現在は徐々に認定NPO法人が増える傾向にあります。 |
| 5-13. |
領収書等のない経費も認められますか?
電車などの交通費や、自動販売機で物を購入する場合など、領収書や請求書を入手できない場合があります。このような場合でも、団体の活動に関連してその経費が必然的に発生したことを、間接的にでも立証できるならば、税務上の経費(損金)に算入できると考えられます。
実務上は、交通費精算書や支払証明書を作成して、日時・支払者・支払先・用途・金額などを記載しておくとよいでしょう。交通費精算書や支払証明書の書式例は、当ホームページからダウンロードすることができます。 |
| A6. |
<法人税個別事例> |
▲ページトップへ |
| 6-1. |
会報の配布は課税対象ですか?
会報の発行は出版業に該当しますが、会報の発行が、主として(目安として8割程度)会員に配布するためのものであり、第三者への販売を目的とするものでない場合には、収益事業から除外され、法人税は課税されません(法人税法基本通達15-1-34)。
また会報に広告を掲載して広告料を徴収する場合に、広告料収入に対して課税されるかどうかが問題となりますが、この広告料収入は、会報発行業務に係る収入に含まれることになるため、上記のように会報発行業務自体が収益事業から除外される場合には、当該広告料収入も課税対象とはならないと考えられます。 |
| 6-2. |
介護保険事業には課税されますか?
社会福祉法人が行う一定の福祉事業には税制優遇が認められますが、NPOにはこのような優遇措置が認められず、介護保険事業は医療保健業に該当しますので、法人税が課税されます。また、有償ボランティアによる助け合い活動も、請負業などに該当しますので、課税対象となります。 |
| 6-3. |
バザーを行うと課税されますか?
法人税法上の収益事業に含まれる物品販売業とは、事業場を設けて継続的に営まれるもののことを言います。したがって、たまたま年に1、2回バザーを開催しても収益事業には該当しませんが、定期的にバザーを開催する場合には、回数は少なくても物品販売業に該当する可能性があります。
また、年に1回しかバザーを行わない場合であっても、製造業や技芸教授業の一環として制作された物品を販売する場合には、製造業や技芸教授業の付随行為として課税されることになります。 |
| 6-4. |
セミナーや勉強会を有料で開催すると課税されますか?
セミナーなどを有料で開催することは技芸教授業に該当する可能性がありますが、技芸教授業として課税されるのは、洋裁、和裁、着物着付け、編物、手芸、料理、理容、美容、茶道、生花、演劇、演芸、舞踊、舞踏、音楽、絵画、書道、写真、工芸、デザイン、自動車・小型船舶の操縦、学力の教授に限定されます(法人税法施行令第5条第1項第30号)。
そのため、セミナーの内容が上記の技芸教授業に該当すれば、収益事業として課税されますが、その他の内容であれば、課税対象とはなりません。 |
| 6-5. |
ホームヘルパー養成講座は課税対象ですか?
技芸教授業には、免許や資格の付与も含まれるとされていますが、このように免許等を付与する場合であっても、技芸教授業として限定列挙された項目に含まれていない技能に関する免許を交付する場合には、技芸教授業に含める必要はありません(法人税法基本通達15-1-66)。
したがって、ホームヘルパー講座は、技芸教授業として限定列挙された項目に該当がありませんので、課税対象とはなりません。ただし、当該講座を行うために会議室を貸し出したり、テキストの出版・販売に付随してこのような講座を開催する場合には、席貸業や出版業、物品販売業の付随行為となる可能性があります。 |
| 6-6. |
スポーツやパソコンを教えて報酬を受けると課税されますか?
スポーツやパソコンを教えることは、技芸教授業として限定列挙された項目に該当がありませんので、課税対象にはならないと考えられます。ただし、行政等からの委託事業によりスポーツ等の教授を行う場合、請負業に該当するかどうかが問題となります。
しかし、請負業に該当するような事業でも、いったん別掲の事業(このケースでは技芸教授業)として収益事業に該当するかを判断した事業について、別途もう一度、請負業として収益事業に該当するか判断する必要はありません(法人税法基本通達15-1-29)。なぜなら、事業の性質から本来的に収益事業に該当しないと判断された事業について、請負業として課税するようなことがあるならば、別掲事業に照らして課税しないと判断した意味がなくなってしまうからです。
したがって、委託事業によってスポーツ等を教える場合であっても、請負業には該当せず、課税対象とはならないと考えられます。ただし、現実の実務においては細かな契約条件や金額の多寡に応じて、税務上のリスクを考えて申告を行っている団体もあるようですので、個々の案件によって判断は分かれています。 |
| 6-7. |
コンサルティングを行った場合は課税対象ですか?
NPO法人が他のNPO法人、企業、行政や個人などから依頼を受けてコンサルティングを行う場合には、他人の委託を受けて調査や情報収集、業務改善などを請け負うことになりますから、請負業として課税対象になると考えられます。 |
| 6-8. |
行政から委託事業を請負うと課税されますか?
国や地方公共団体から委託を受けた場合であっても、請負業として課税されます。ただし、実費弁償(契約や事業そのものの性質から、明らかに利益が発生しないと判断される事業)として、あらかじめ所轄税務署長の承認を受ければ、その承認を受けた期間については、収益事業に含めないことができます。
実費弁償の適用を受ける場合、収益事業は最初から全く行っていないことになりますので、住民税の均等割減免について収益事業を実施しないことが条件となっている場合も、減免の適用を受けることができます。
なお、収益事業は少額であっても課税されますので、税法上の収益事業を行っていないことが住民税均等割の減免の条件となっている場合、極端に言うと10万円の行政委託事業を受けて、7万円の均等割が発生するというような事態も理論上は起こり得ますので、注意が必要です。 |
| 6-9. |
実費弁償の規定を受けるためにはどうすればよいですか?
実費弁償(委託者から受ける金額が当該業務のために必要な費用の額を超えないこと)により行われるものであり、かつ、そのことにつきあらかじめ一定の期間(おおむね5年以内)を限って所轄の税務署に届出を行って確認を受ける場合、その確認を受けた期間について、その業務は収益事業とはなりません(法人税法基本通達15-1-28)。
このとき、業務のために必要な額を超えないこととは、実質的にそのような状態になるというだけでは不十分であり、業務のために行う支出の明細が前もって定められている、委託料が余った場合は返還を行う、などといった規定が契約書等に明示されている必要があります。
また、この届出は個々の委託事業ごとに、事業が開始する前に事前に提出し、所轄の税務署から確認を受ける必要があります。しかし本来、この規定は公益法人等が数年に渡って事務委託の契約を受ける場合を想定しており、単発の小規模事業を多数受けるNPOが、実施するすべての委託事業について前もって届出を行うことは容易ではない場合があり、適用を受けたいときには注意する必要があります。 |
| 6-10. |
寮や研修所などの宿泊施設を運営すると課税されますか?
NPOが寮や研修所などの宿泊施設を運営し、料金をとる場合には旅館業として課税されます。ただし、その宿泊施設が本来目的とする公益事業のために使用され、宿泊料がすべての利用者につき1泊1,000円(食事を提供する場合は2食付きで1,500円)以下である場合には、収益事業には該当しません(法人税法基本通達15-1-42(3))。 |
| 6-11. |
固定資産を売却したら課税されますか?
NPOが、税法上の非収益事業のために使用する固定資産を売却しても、法人税の課税対象とはなりませんが、収益事業のために使用する固定資産を売却する場合には、収益事業の付随行為として、売却損益に対して課税が行われます。
ただし、長期間(概ね10年以上)保有する固定資産を売却する場合には、その売却損益は、収益事業の付随行為というよりは、キャピタル・ゲインに相当しますので、収益事業に係る損益に含めないようにすることができます(法人税法基本通達15-2-10)。
上記の処理を適用する場合、一事業年度において2以上の固定資産の処分があるときは、すべての処分損益について同様に取り扱う必要があり、譲渡益が生じる取引のみを収益事業に係る損益から除く、ということは認められません。 |
| 6-12. |
役員に対する報酬も経費として認められますか?
一定の条件を満たす役員への給与・報酬は、税務上の経費に含めることができます。ただし、役員報酬が職務の内容などから考えて過大な場合には、相当と認められる金額を超える部分について、経費として認められません。
また、代表権のある役員(他に定期の給与を受けない非常勤役員を除く)に対する報酬は、原則として毎月同額である必要があります。作業量等に応じて変動した金額を支払う場合、税務上の経費と認められない可能性がありますので、注意する必要があります(国税庁タックスアンサー)。代表権のない役員については、他のスタッフと同じ条件で給与等が支払われていれば、問題はないと考えられます。
なお、役員報酬には金銭による給与や報酬だけが含まれるわけではありません。団体の財産を低額で役員に譲渡したり、業務に関係ない金品を支給する場合も、役員報酬(または役員賞与)に含められる可能性があります。 |
| A7. |
<源泉所得税> |
▲ページトップへ |
| 7-1. |
源泉所得税とは何ですか?
所得税は、個人の所得にかかる税金です。所得に応じて税率などが決まっており、税額を計算して納める必要があります。
本来は所得を受ける者が、自分の1年間の所得金額から税額を計算し、申告して納付すべきなのですが(これを「確定申告」といいます)、特定の所得については、給与や報酬が支払われる時に、一定の規則に従って支払者が所得税を預かっておいて、本人に代わって納付します。
所得税におけるこのような仕組みのことを「源泉徴収制度」といいます。給与や利子、税理士などに対する報酬を支払う場合には、NPOであっても「源泉徴収」を行わなければいけません。その結果、給与や報酬を受ける人は、すでに税金が差し引かれた金額で給与や報酬を受け取ることになります。このとき源泉徴収されている所得税のことを「源泉所得税」と呼びます。 |
| 7-2. |
どのような場合に源泉徴収を行う必要がありますか?
NPOが給与(労働契約に基づいて提供される労働の対価)や報酬(労働契約に基づかない役務の対価)を支払う場合には、源泉徴収を行う必要があります。なお、謝金やお礼、外注費などの名目で支払ったとしても、実態が給与や報酬である場合には、源泉徴収を行わなければいけません。
源泉徴収の対象となる給与や報酬を支払う場合には、定められた算式によって税額を計算し、源泉徴収を行います。従業員に支払う給与や退職手当、一定の者に支払う謝金や報酬などがこれにあたります。 |
| 7-3. |
年末調整とは何ですか?
給与の支払者は、給与を支払う際に所得税の源泉徴収を行いますが、1年間に源泉徴収した所得税の合計額が、従業員が1年間に納めるべき所得税額と必ずしも一致するとは限りません。
そこで、年に1回(12月末)、源泉徴収した預り税額と納めるべき税額を一致させる手続きが必要となり、これを「年末調整」と言います。「年末調整」では、源泉徴収によりすでに納めた税額と、1年間の確定税額を比較し、納付額が不足する場合には追徴を、納付額が多すぎる場合には返還を行うことになります。 |
| 7-4. |
中途採用者や退職者の年末調整は必要ですか?
中途採用者の場合、前の職場での給与および源泉徴収税額、納付した社会保険料と、自分たちの団体が支払った給与等を合算して年末調整を行います。したがって、中途採用者がいる場合には、前の職場での源泉徴収票を提出してもらう必要があります。
また退職者は、死亡による退職や12月分の給与を受け取ってから退職した場合など、本年度中にこれ以上給与を受け取らないと予測されるケースを除いて、年末調整を行う必要はありません。ただし、退職金がある場合には、給与に関する源泉徴収とは別に、退職所得に関する源泉徴収の手続きを行います。 |
| 7-5. |
セミナーの講師に謝金および交通費を支払った場合、源泉徴収は必要ですか?
講師料などの謝金は、源泉徴収の対象となります。また、通常の給与に加算して支給される通勤手当は、原則として源泉徴収の対象にはなりませんが、報酬に加算される交通費や宿泊費などの費用は、源泉徴収の対象になります。したがって、講師謝金に交通費などを加算して支払う場合には、実費相当額を支給する場合であっても、交通費などからも源泉徴収を行うことが原則となります。
ただし、交通費を本人に支給せず、報酬の支払者が直接支払う場合には、源泉徴収を行う必要はありません。したがって、新幹線代などを現金で講師に渡すのではなく、切符などの現物を渡せば、源泉徴収をする必要がなくなります。また、支払先が法人の場合には、報酬および交通費ともに源泉徴収をする必要はありません。 |
| A8. |
<消費税> |
▲ページトップへ |
| 8-1. |
NPOに消費税は課税されますか?
NPOであっても、株式会社などと同様に課税収入が1,000万円を超える場合には、消費税を納付する必要があります。なお、消費税の課税事業者になるかどうかは、前々事業年度(2年前)の課税収入の金額によって判断します。したがって、前々事業年度がない新規設立団体などは、当期の課税収入の金額にかかわらず、免税事業者となります。 |
| 8-2. |
赤字であっても消費税は課税されますか?
消費税は、所得額に対してではなく、取引額に対して課される税金です。したがって、たとえ所得が赤字であっても、課税収入に係る消費税額の方が課税仕入に係る消費税額よりも大きい場合には、消費税を納付する必要があります。 |
| 8-3. |
どんな取引に消費税が課されますか?
NPOが行うすべての取引に対して、消費税が課されるわけではありません。どのような取引から収入が発生したかによって、取り扱いが変わってきますので注意が必要です。
| 収入項目 |
消費税 |
備考 |
入会金
会員 |
対象外 |
通常は消費税の対象とならないが、スポーツクラブの会費などのようにサービスの対価とすべきものは課税となる。 |
| 寄付金 |
非課税 |
通常は非課税だが、寄付をすると会報に広告が載るような場合は広告宣伝費として課税される可能性がある。 |
| 補助金 |
非課税 |
通常は対価性がないために非課税となる。 |
介護保険
自立支援法 |
非課税 |
制度内サービスは非課税であるが、内容的に同じであっても制度外サービスは課税となる。 |
委託事業
自主事業 |
課税 |
対価を得てサービスを提供する場合は消費税が課される(行政からの委託事業を含む)。 |
|
| 8-4. |
入会金や会費収入に消費税は課されますか?
通常、NPOが徴収する入会金や会費は対価性がないため、消費税の課税対象にはならないと考えられます。ただし、たとえ入会金や会費という名目で金銭を受け取ったとしても、スポーツクラブの会費などのように、サービスの対価としての性質が強い場合には、「対価性がある」と判断されて課税対象となります。
また、会費を受け取って会報を届けるようなケースでは、会報が団体の業務運営の一環として構成員に配布されるだけであれば、会費をサービスの対価とまで考える必要はなく、課税対象にはなりません。ただし、会報に掲載する広告料の収入については、課税対象となります。
なお、簡易課税ではなく本則課税を適用する場合には、入会金収入や会費収入は特定収入となるため、仕入税額控除の計算にあたって、特別な取り扱いを必要とします。 |
| 8-5. |
寄付金や補助金に消費税は課されますか?
寄付金には対価性がないため、消費税は課されません。ただし、寄付をすると会報に広告が載るような場合、たとえ名目上は寄付金であっても、実態は広告宣伝費ですから、課税対象となる可能性があります。
補助金についても同様に、対価性がない場合には消費税は課されません。なお、簡易課税ではなく本則課税を適用する場合には、寄付金や補助金は、特定収入となる可能性があるため、仕入税額控除の計算にあたって、特別な取り扱いを必要とする場合があります。 |
| 8-6. |
介護保険や障害者自立支援法の事業に消費税は課されますか?
介護保険や障害者自立支援法の制度の枠内で提供されるサービスについては、非課税取引となりますので、本人負担分を含めて消費税は課されません。ただし、介護保険や障害者自立支援法の制度の枠外で提供されるサービスについては、たとえ内容的には制度と同じようなサービスであっても、消費税が課されます。 |
| 8-7. |
行政からの委託事業に消費税は課されますか?
国や地方公共団体から委託を受ける場合であっても、消費税は課されます。行政と契約を行う場合には、通常、契約書に消費税込みの契約額を記載するように指示される場合が多いように思われます。(その場合でも、課税事業者でない(2期前の課税売上が1,000万円未満である)場合には、納付義務はありません。) |
| 8-8. |
収益事業からの繰入金など、会計区分間でやり取りがある場合はどうなりますか?
消費税は、法人全体を一つの会計単位として申告を行うため、会計区分間でやり取りがある場合には、内部取引を相殺して消費税額を計算することになります。したがって、会計区分間でのやり取りに消費税は課されません。 |
| 8-9. |
料金の表示や領収書に記載する金額に消費税は含めますか?
商品やサービスの料金表示および領収書の金額は、消費税を含めた金額で記載しなければいけません(総額表示)。本体価格および消費税額を明示したい場合には、いったん総額で記載しておいて、内書きで本体価格や消費税額を記載する方法が考えられます。 |
| A9. |
<その他の税金> |
▲ページトップへ |
| 9-1. |
領収書や契約書に収入印紙を貼る必要はありますか?
定款で非営利目的であることを明示しているNPOの場合、領収書に収入印紙を貼る必要はありません。領収書が、税法上の収益事業に係るものであったとしても、取り扱いに違いはなく、収入印紙は不要となります(印紙税法別表第1第17号)。
ただし、NPOであっても、契約書には金額や内容に応じて収入印紙を貼る必要があります。例外として介護保険制度等に係る契約書については、収入印紙が免除されています。 |
| 9-2. |
収入印紙の金額を判断するにあたって基準となる金額は消費税込みの金額ですか?
契約書などに印紙を貼付する場合には、原則として、消費税を含めた金額で印紙税の金額を判断します。ただし、契約額に含まれる消費税の金額が明記されている場合には、消費税額を含めない金額で判断することが認められます。 |
| 9-3. |
NPOも固定資産税や自動車税などを納める必要はありますか?
固定資産税や自動車税は、土地、家屋および償却資産に対して課税される地方税です。NPOに対する固定資産税などの減免を認めている自治体も一部にありますが、あまり多くはないため、原則として一定金額以上の固定資産を保有するNPOは、固定資産税などを納付する必要があります。
ただし、同一市区町村内に所有する資産の課税標準の合計金額が以下の金額に満たない場合、固定資産税は課税されません。
●土地30万円 ●家屋20万円 ●償却資産150万円 |
|
|