我々の考えるところ、めざす演劇
●「人間って何なんだろう」ということを模索するために芝居を続けています。たくさんの演劇に関わる人がそう考えていると思いますが。こんな時に人は切ないねとか、逆に滑稽だねとか、素敵だねとか、お洒落だねとか、そんなことを台本を読んだり、役者同志で話しあったり、動き回ってみたり、大笑いしながら発見していく作業を積み重ねていきます。そうして出来上がった舞台は、お客さんの前で何度も演じることによってより多くのことを私たちに教えてくれます。芝居というのは役者同志やお客さんと接すれば接するほど進化していくものですから。本番を演じている間にも、改めて台詞の意味や登場人物の心情や関係性に気がつくことがあって、その時は驚きながらもワクワクしています。そんな様々な発見ができることが私たちにとっての芝居の最大の魅力です。でき得るならば、できるだけ多くの人たちと接する中で「人間って何なんだろう」ということを一緒に考えることができて、さらに人間というのは間違いをたくさん犯すけれども愛おしいものだね、しょうがないね、でもほんのちょっとでもより良くありたいねと思い合いたいと考えています。
●厳しい世の中です。劇団員のほとんどが社会人として生活していますから、社会の厳しさとか理不尽さを地続きで分かっているつもりです。そんな中で少しでも人の心に触れることができたらと考えています。些細なことのように感じますが、この人の心に触れるということはとても難しいことです。大切なことです。
●細かな心の機微とか、感情の揺れなどの表現を大切にしていますから、日常劇が多くなりますが、別にリアルに芝居をすることに興味があるわけではありません。所詮芝居なんて嘘ごとですから。最近は少しづつ想像し得るフィクションの世界を広げてきていますし。そういう意味では毎回いろんなことに挑戦していくつもりです。
●あともう一つ。代表の私が役者であるということも大きく影響していると思いますが、役者もお客さんも両方が楽しくあってほしいと考えています。役者の楽しさ(別に笑いながら芝居するってことじゃないですよ)が、お客さんにちゃんと伝わって、それによってお客さんも楽しくなる。これが理想的に機能している演劇です。もし人工子宮に独特の世界観があると思っていただけるのなら、それはきっと役者と演出をしている私との間に生まれるものなのでしょう。役者が楽しめる集団を作りたい。芝居を通して役者やお客さんとコラボレーションしていきたい。それが結局「人間って何なんだろう」ということを模索することに繋がっていくと考えます。
代表 宇佐美 亨
 
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