北勢きらら学園

 公明新聞 掲載日:1999/11/29
養護学校の父母付添いを廃止/三重県/重度障害児の医療ケアに看護婦配置/負担軽減で
喜びの声/出席率向上など大きな成果/【写真】
 三重県は、今年六月から四日市市の肢体不自由児養護学校「北勢きらら学園」で、文部
省の委嘱を受けたメディカルサポート推進事業として看護婦を配置して父母らの付き添い
を廃止、大きな成果を上げている。父母がこれまで付き添いで実施していた医療的ケアを
看護婦立ち会いの下で医学研修を受けた教職員が行うことで、父母の都合で欠席してい
た児童・生徒の出席状況が改善されるとともに、父母の負担が大幅に軽減され、「子ども
に余裕をもって接することができるようになった」など感謝の声が学校に寄せられている。
 口や鼻から胃にチューブを挿入して、流動性の栄養物を注入する経管栄養、たんの吸引、
膀胱(ぼうこう)まで管を挿入する導尿などの医療的ケアは、教職員に認められておら
ず、父母らが学校まで付き添って行って実施しているのが実情。父母の負担が大きいだけ
でなく、父母が都合の悪い時は子どもは欠席せざるを得ない。
 文部省特殊教育課の推計によると、全国の肢体不自由児養護学校に在籍する障害児約一
万八千五百人のうち、ほぼ一一%、約千九百人は医療的ケアが必要。その数は増加傾向に
あるため、文部省は一九九八、九九の二カ年にわたる「特殊教育における福祉・医療との
連携に関する実践研究」を三重など十県に委託。三重県は昨年度に「医療的バックアップ
体制調査研究運営会議」を立ち上げ、今年三月に「北勢きらら学園」を実践的研究校に指
定した。
 同学園は児童・生徒七十八人のうち、医療的ケアを常時必要とするのは四人。県は四月
から看護婦一人を常駐させると同時に、人工呼吸器、たんの吸引機、携帯用酸素、血圧計
と血中酸素濃度測定器などが入った救急カート四セットを購入。六月から父母らの付き添
いを廃止して、医学一般研修と医学個別研修を受けた教職員が、看護婦の立ち会いのもと
で医療的ケアを実施している。
 同校の中間報告(十月三十日)によれば、「親が付き添って行かないと学校に通学でき
ないため一週間に一〜二日しか通学できなかったのが、本人の体調が良ければ五〜六日、
ほとんど出席できるようになった」など大きな成果が見られるほか、父母から「体力的に
も、経済的にも、精神的にも非常に軽くなったように思い、子どもに対し余裕をもって接
することができる」「自分の健康管理や家事が十分にできることや地域との付き合いが充
実した」などの声が寄せられている。教師からは「母子分離が進み、途中で帰りたいとい
うことがなくなった」という報告が出ている。
 養護学校への看護婦配置については、県立西日野養護学校の教諭を五年間務めた公明党
伊藤修一四日市市議の依頼を受けた杉之内昭二県議が、県議会の九七年十二月定例会で
提案していらい、一貫して推進役を果たしてきた。杉之内議員は「医療的ケアを常時必要
とする児童・生徒が通学する学校が他に三校ある。来年度予算で看護婦を配置し、父母の
負担を軽減するよう要求していきたい」と語っている


 公明新聞 掲載日:1998/07/25  
養護学校の「医療的ケア」対策急げ/三重県/医師、看護婦の配置を/文部省の委嘱受け
実践研究に着手/【写真】
 養護学校に通う重度・重複障害児の「医療的ケア」が緊急課題となっている。たんの吸
引や導尿などの医療的介護行為は教職員が行うことは禁止されていることから、常にケア
が必要な学童は、保護者が学校に来て実施しているのが現状だ。このため、保護者が学校
へ一緒に行けない時には、子どもは欠席せざるを得ない。三重県でも医療的ケアを要する
児童・生徒が約三十人通学しているが、その対応策として、県議会公明の杉之内昭二県議
は、「養護学校に非常勤医師、看護婦の配置」などを主張。これを受けて、同県教育委員
会は今年度から文部省の委嘱を受け、医療的ケアの実践研究に着手する運びとなり、注目
を集めている。
 三重県四日市市に昨年四月開校した肢体不自由児のための養護学校・県立北勢きらら学
には、現在、小学部三十七人、中学部十四人、高等部十五人の計六十六人が通学してい
る。
 このうち、たんの吸引やチューブで鼻から栄養分を補給するなど、健康維持に不可欠な
「医療的ケア(介護行為)」を常時必要とする児童・生徒は四人、時々必要とする児童・
生徒が五人いる。食事の際、口に入れた食べ物を誤って気管支に詰まらせてしまう「誤嚥
(ごえん)」の恐れのある者が十七人いる。
 障害児学校における医療的ケア問題の解消に全力投球している四日市市議会公明の伊藤
修一議員と杉之内県議は、このほど同学園の石垣征生校長から問題点を聴取した。
 同校は、消防署が遠く(救急車到着まで約十五分)、救急医療機関も離れている。石垣
校長は「しかも、看護婦資格を持つ職員もいないため、緊急時の対応に不安がある」と顔
を曇らす。命にかかわる誤嚥事故は、今のところ発生してないのが幸いという。
 さらに、吸痰(たん)と腸ろうの栄養注入、間歇(かんけつ)他己導尿が常に必要な子
どもがそれぞれ一人ずつおり、登校から下校まで母親が付き添っている。同校長は「保護
者の負担は大きく、児童・生徒の自立を図ることもできにくい。早急な対処が必要」と訴
える。
 今後の課題として同園は、(1)過渡的手段として訪問看護制度を利用し、保護者の負
担軽減を図る(2)医師・看護婦を配置した場合でも、授業中の緊急対策として、教職員
が一定範囲内の医療的介護行為が行えるよう制度を整備する――などの方策を挙げている。
 最近、「国の対応は遅くて、待っていられない」と自治体レベルで問題解決に取り組む
動きが出てきた。東京都は都立養護学校における「救急体制整備事業」を始め、今年度末
までに、「各校で指導医を決め、保護者が一時的にケアできない場合、可能な範囲内で学
校が実施する」体制づくりを目指す。
 宮城県では昨年四月から、「要医療行為通学児童生徒学習支援事業」がスタート。これ
は、学校での子どもの医療的ケアに、保護者が訪問看護婦を依頼した場合、その経費の一
部を県が助成するもの。北海道は二○○一年をメドに、全国初の医療や介護体制を整えた
ケア付きの養護学校高等部を開校する。
 こうした状況を踏まえ、三重県では杉之内議員が昨年十二月の県議会教育警察常任委員
会で、「訪問教育ではなく、養護学校へ通学を希望する児童・生徒に就学を保障すべきだ」
との観点から県の本腰を入れた医療的ケア対策を迫った。
 文部省も重い腰をやっと上げ、今年度から二カ年事業で、「特殊教育における福祉・医
療との連携に関する実践研究」を三重県など十県に委嘱。三重県教育委員会事務局の寺下
泰彦主査(障害児教育担当)は、「今回、文部省からの委託研究は、養護学校の医療的ケ
アの臨床研究も行える。研究を進めるための運営会議を早く立ち上げたい」と話している。


あけぼの学園

 公明新聞 掲載日:1997/07/30
「県立養護学校分校」を移管/三重県四日市市/「あけぼの学園(発達障害児通園施設)」
が広くなった!!/保護者らの願い実現/公明の奔走で/通園部の定員増も/【写真】
 三重県四日市市では、発達に遅れのある乳幼児の早期療育を行う「市立あけぼの学園
に、県の教育施設が移管され、手狭だった同学園の施設が拡大した。同学園の発達障害児
(精神薄弱児)施設の定員を、現在の三十人から五十人に増やす計画も進むなど保護者を
喜ばせている。これは市議会公明の伊藤修一、県議会公明の杉之内昭二両議員の奔走で
実現した。両議員は今後も同学園の職員体制や施設整備に全力を注ぐ。
 「あけぼの学園」に移管されたのは、隣接する県立西日野養護学校四日市分校。同分校
の本体部分は三月に、県が単独で増築した訓練室や付帯設備(空調施設の五台)などは六
月に四日市市へ移管された。
 これで、あけぼの学園の建物面積は倍以上に拡大。近澤正広・同市児童福祉課長補佐は
「同学園はスペースがなくて、分校はノドから手がでるほど欲しかった。移管がこれほど
スムースにいったのは伊藤、杉之内両議員の尽力によるものです」と感謝する。
 同学園は、定員三十人の発達障害児通園施設(通園部)と同二十人の心身障害児通園事
業(療育部)からなる母子通園施設。主に○〜三歳児までを対象に、障害乳幼児の早期発
見に伴う早期療育・指導を行っている。
 ゼロ歳からの障害児通園施設は全国的にも少なく、同市外の北勢地域からも入園者が殺
到。このため定員外の乳幼児は、「くすのきグループ」として週一回、母子通園保育・療
育を実施。年間約七十人が利用している。しかし、同グループは、専用の保育室がないた
め部屋が空くの待って、廊下で療育を受けるなど“ジプシー生活”を送っているのが実情
だった。
 そうした折、西日野養護学校四日市分校が今年四月、県立養護学校北勢きらら学園が開
校したのに伴い、発展解消し、閉校に。
 そこで、同園の保護者の間から、「ぜひ分校を学園に移管して施設を拡充してもらいた
い」との声が高まってきた。伊藤議員は昨年六月の市議会定例会で「(定員外の乳幼児を)
一人でも多く正式な措置入園を可能にするために、分校跡施設を児童福祉施設へ転用す
べきだ」と迫った。
 また杉之内議員も、県教育委員会などで関係機関に強力に働き掛けてきた。
 「空き教室の福祉施設転用」にみられるように、省庁を超えての公共財産処分は二重三
重の規制があってなかなか難しい。しかし伊藤、杉之内両議員の粘り強い折衝で、この難
題をクリア、移管が実現した。
 あけぼの学園では、この施設拡大によって、十月から通園部は定員が二十人増員されて
五十人へ。くすのきグループにも専用の保育室が設けられ、保育時間も週三〜四回に増え
る。長田善文園長は「調理室の改善、栄養士や保母さんの増員などスタッフの整備もお願
いしたい」と伊藤、杉之内両議員に要望する。両議員は「学園での重症心身障害児(者)
通園事業の実施を目指すなど今後も、学園の整備、拡充に全力投球していきたい」と約束
していた。


西日野養護学校

 公明新聞 掲載日:1997/02/26
養護学校高等部/来年度から訪問教育を実施/三重県/重い障害や病気で通学できない生
徒に朗報!/5人(今春、中等部卒業の)が第1号に/杉之内県議伊藤市議/公明議員の
奔走で実現/【写真】
 三重県では、来年度から養護学校高等部の「訪問教育」を試行的に実施する運びとなり
関係者を喜ばせている。訪問教育は従来、義務教育までに限られていたが、「高校まで
延長してほしい」との保護者らの要望にこたえ四日市市議会公明の伊藤修一議員と県議会
公明の杉之内昭二議員の奔走が実ったもの。
 「この子にとっては、一日一日が貴重な時間。訪問教育が高校まで延び、今後三年間、
先生との触れ合いを通し、いい思い出をたくさんつくれます」−−。三重県桑名郡長島町
に住む吉良幸子さん(48)は、養護学校高等部の訪問教育実現の報告に訪れた杉之内、
伊藤両議員に心からうれしそうに語っていた。
 吉良さんの一人息子・輝治君(15)は、県立西日野養護学校中等部三年生。筋肉が委
縮していく進行性筋ジストロフィーで足が動かせない。小学校四年生から自宅で週三回、
訪問教育を受けている。「時には先生と一緒にファミコンゲームをやったり、生き生きと
勉強しています」と訪問教育に感謝する吉良さん。
 重度障害の子どもたちに希望と生きがいを与えている訪問教育。これは、一九七九年度
から養護学校に病気や障害で通学できない子どもを対象に、家庭や施設などに教員を派遣
して授業が行われるようになった。しかし、この訪問教育は、現行制度では養護学校の小
中学校生のみで、高等部の訪問教育は、「高校は義務教育でないので通学が原則」「学
習指導要領には規定がない」などを理由に、打ち切られてきた。
 これでは、病気や重度の障害で学校に通えない子どもは、高校進学を断念するしかなく
学校とのつながり、社会とのつながりすら切れてしまう。こうしたことから、養護学校
高等部での訪問教育実施を要望する運動が全国的に巻き起こってきた。三重県では、四日
市市議会公明の伊藤議員がこの問題で奔走。かつて西日野養護学校の教師として訪問教育
に取り組んだ経験を持つ伊藤議員に、保護者や学校関係者から切実な声が寄せられていた。
 伊藤議員の要請を受けた県議会公明の杉之内議員は昨年十二月定例会で、「県単独でも
早急に実施に踏み切るべきだ」と訴えた。田川教育長は県独自の方策を考えていくと答弁。
この結果、県当局で来年度から実施へ向けての準備が進められ、「今春中等部を卒業す
る新卒者のうち五人が高等部訪問教育の第一号となる」(県教委障害児教育係)。また、
担当教員も新たに四人配置する予定。
 なお、高等部訪問教育は全国で広島県など十一県が導入。来年度から実施を決めたり、
実施の方向で検討を進めているのは、三重県のほか北海道、長野、岐阜、大阪など二十一
道府県にのぼる見込みという。


 公明新聞 掲載日:1997/02/07
訪問教育を来年度から実施/三重県/養護学校高等部/通学困難な生徒に朗報/【写真】
 訪問教育が高校でも実現へ−−。三重県は、重度の障害のために通学ができない生徒の
自宅や病院を教師が訪れて授業する「訪問教育」を、来年度から養護学校の高等部でも実
施する方向で、準備を進めている。
 これまで、養護学校の訪問教育は、国の規定で小・中学校の義務教育の間に限られてお
り、高等部になると打ち切られていた。
 このため、同県四日市市では、かつて五年間、養護学校の教師をしていた市議会公明の
伊藤修一議員に、保護者から「訪問教育をぜひ高等部まで延長してほしい」との切実な声
が寄せられていた。伊藤議員の要請を受け、県議会公明の杉之内昭二議員は昨年十二月定
例会で、「養護学校高等部の訪問教育を県独自でも踏み切るべきだ」と迫った。これに対
し、田川教育長は「国の方が遅れていくようであれば、本県としてきちっと対応しなけれ
ばならない」と県独自の方策を考えていくことを示した。
 杉之内議員はこのほど、四日市市の県立西日野養護学校を訪れ、羽田規夫校長に県教委
が実現に向け動いていることを伝える一方、実施に際して現場での問題点について意見を
聞いた。
 同校では今春、中学部から二人の生徒が卒業する。この二人と昨年、中学部を卒業した
一人の合わせて三人が訪問教育を希望しているという。羽田校長は「当学校でも高等部の
訪問教育を何とかしなければいけないと討議を重ねてきただけにうれしい。入学選考に当
たっては、訪問入試を行いたい」と語っていた。
 なお、文部省の「特殊教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」は、一月二十四
日、特殊教育の改善・充実について第一次報告を行った。この中で、協力者会議は、養護
学校中学部卒業者の大半が高等部へ進学する状況などを踏まえ、「通学が困難な生徒の進
学希望に一日も早くこたえるため、現行制度の枠内で、各県等が高等部における訪問教育
を試行的に実施できるようにすることが適当」と提言している。