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チャーリー・パーカー
ナウズ・ザ・タイム 2002年12月2日
チャーリー・パーカーは35歳という若さで亡くなってしまったが、これは彼の晩年に録音された作品。やはり1940年代とは全然音のクリアさが違う。曲名をざっと見ると、「ベア−ド」「キム」という人名が目に付くが、これは彼の子どもの名をとったものである。なかなか親バカであるが、愛人との間に生まれたプリーという娘を肺炎で亡くした時は、自殺未遂まではかったという。ちなみに「チ・チ」という曲が別テイクあわせて4曲入っているが、これはシンフォニー・シッドのガール・フレンドに勝手につけた名だそうだ。
<ザ・ソング・イズ・ユー>
バートン・レインのバラードをアップ・テンポで快調にとばすパーカーのプレイが素晴らしい。
<レアード・ベアード>
息子に接するパーカーの優しさを感じるブルースである。
<コズミック・レイズ><チ・チ>
パーカーのアドリブが冴え渡る。ただしバックのリズム・セクションの音のボリュームが薄いせいか、何か寂しく聴こえてしまうのは残念。迫力に欠けているんだよな。
それに比べると<ナウズ・ザ・タイム>は、適度に響きが加わり、曲のノリのよさともあいまって非常にスリリングな演奏になっている。
<コンファメイション>は有名な曲だが、パーカー作曲だというのははじめて知った。演奏時間は短いが、歌心に溢れた愉快な演奏に拍手。
本アルバムのマイベスト<ナウズ・ザ・タイム>
チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス(マスター・テイク) 2002年11月29日
チャーリー・パーカーの伝記映画『バード』にこんなシーンがある。病院に入ったパーカーが、同じ入院患者にサインを求められる。色紙代わりにその患者が差し出したのは、『チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス』のレコードだった。ジャケットにはちょっとへんてこな鳥2羽がさえずっている。
本アルバムでは、演奏の支配権は完全にパーカー1人が握っている。バックのストリングスはかなり古臭いが、幸いなことに表に出て存在を主張することなく、パーカーのプレイの味付けに回っている点が評価できる。では、パーカーのプレイはどうなのかと言うと、ずらりと並ぶスタンダード曲をメロディに忠実に、そしてさえずるようなフレーズを絡ませながら見事に歌い上げている。歌詞がない歌を、声ではなくサックスで歌うという表現がぴったりくるプレイだ。曲はどれも甘く切ない名曲ばかりで、どれがいいというのはないが、敢えて1つ挙げるなら、やはり<ジャスト・フレンズ>かな。スケールの大きなストリングスが響いた後、サッとパーカーのアルトが入り、零れ落ちそうなさえずりフレーズを猛射する。このリズム間隔、間の取り方など、すべてがこれしかないというほど完璧だ。パーカーの魅力がこの1曲にすべて詰まっているといっていいほど素晴らしく、<ジャスト・フレンズ>はパーカーのために存在する曲だと思わざるを得ない。
本アルバムのマイベスト<ジャスト・フレンズ>
チャーリー・パーカー・ストーリー・オン・ダイヤルVol.1 2002年11月14日
録音が1946〜47年とかなり古いため、音はかなりひどい。しかしこのアルバムはパーカーの絶頂期を捉えた作品で、自由奔放なアルトがうねるように響くすさまじいプレイが聴ける。この時期は、麻薬で心身ともにボロボロで、スタジオに医者まで待機していたという。マイクにかじりつくように録ったパーカーのプレイは聴く者に壮絶な感動を与える。
<ディギン・ディズ>は、ディジー・ガレスビー作曲。本人もトランペットを吹いている。パーカーのプレイは上々だが、短い。
<ムース・ザ・ムーチェ>〜<チュニジアの夜>までは、当時19歳のマイルス・デイビスを引っ張ってきて、ノリの良い演奏をしている。特に<チュニジアの夜>のパーカーのブレイク・ソロは極め付きの素晴らしさだ。ここだけ1トラックとして抜粋収録されており、歴史に残る1シーンとなっている。あぁ、これで音質が良かったらと思うと…マイルスのトランペットはミュートだが、何かちゃちな音にしか聴こえない。
<バーズ・ネスト>は、パーカーの貴重なワン・ホーン収録で、鳥がさえずる声のようなプレイから”バード”と呼ばれたそのままの勢いのある演奏がたっぷり味わえる。変に肩に力が入っていない、音が風になったような疾走感がパーカーの最大の魅力だ。
本アルバムのマイベスト<チュニジアの夜>

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