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スタン・ゲッツ
スタン・ゲッツ・プレイズ 2002年11月4日
ゲッツがヴァ−ヴに残した数あるアルバムのうち、クール・ジャズはこの1枚だけだという。スタン・ゲッツ=クールの巨人というイメージがあるが、意外にもクールスタイルで吹き込んだアルバムは少ない。このアルバムは、そんな少ないクール・ジャズの貴重な1枚である。クールというと、何か素っ気無い印象を持ちがちだが、このアルバムでのゲッツの演奏は耳に馴染みやすく、ジャズを聴き始めた初心者にも特に勧めたくなる。12曲中、11曲がスタンダード曲でいずれもメロディに比較的忠実であり、かつスタイリッシュなアドリブは聴くものにさわやかな印象を与える。ただ、このアルバムはゲッツのワンホーンで、その演奏ばかりをどうしても追ってしまうが、ジミ−・レイニーの素朴で美しいギターや、ビル・クロウのしっかりとしたベースにも注目して欲しい。ゲッツのテナーが生きているのもこうした強力なサポートがあってこそなのである。気に入った演奏はたくさんあるが、<星影のステラ>、この演奏を聴いてはじめてこんなに美しい曲なのかを知った。(その前はバド・パウエルなんかの演奏を聴いていたが、どういったメロディなのか全然つかめていなかった…)
<ティズ・オータム>の転がるようなテナーもしっとりとしていいなぁ。
<ヒム・オブ・ジ・オリエント>はノリがよくてカッコいい。全体を通して、しっとりとした演奏が多い中で、いいアクセントになっている。
本アルバムのマイベスト<星影のステラ>
ゲッツ/ジルベルト 2002年7月1日
サンバがジャズ化したブラジル生まれの軽音楽がいわゆるボサ・ノバ。本作はその後のボサ・ノバブームの火付け役ともいえる傑作アルバムである。全体的にゆったりとした気持ちのよいメロディーが印象的である。
ボサ・ノバの超有名曲<イパネマの娘>は甘く、緩やかなテンポでジョアン/アストラッド・ジルベルト夫妻が素朴に歌い上げる。ここでのゲッツのソロは非常によい。ゲッツだけよりジャズ色が強い感じだが、なかなかいいアクセントになっていると思う。ただどの曲もいい意味ではリラックスしたムードのよい音楽だが、私にはちょっと退屈に感じてしまった。
ザ・サウンド 2002年6月2日
今回初CD化された幻のゲッツ初期の最高傑作。クールとホットが入り混じったような微妙な時期であるだけにゲッツのプレイは様々な表情を見せる。
1曲目のジョージ・ガーシュインの名曲<ストライク・アップ・ザ・バンド>は見事なドライブ感である。音質がかなりよいだけにゲッツの透明感のある吹奏が冴え渡っている。ホレス・シルヴァーは冒頭、バド・パウエルのような力強いピアノ・タッチを披露し、その力量並々ならぬところを見せつける。
<イエスタデイズ><ハーシェイ・バー>なんか素晴らしく歌ごころのこもった演奏で魅力に満ち溢れている。
そして最大の聴き所はやはり<ディア・オールド・ストックホルム>だ。この名曲はゲッツが単身でスウェーデンへ旅したとき、現地のミュージシャンと吹き込んだもので、スウェーデンの民謡を素材にして作り上げたオリジナルである。もちろんこのときが初演であるが、繊細で切々とテーマを歌い上げる様子が伝わってくる。ピアノのハルベルグのソロは絶品だ。ディスクの総演奏時間は40分にも満たないが、どの曲目も十分すぎるくらい濃い内容でお腹いっぱいです(^o^)

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