★「木と木材の幸せな旅・東濃 」見学ツアー&座談会

えな山村塾(山里文化研究所・NPO法人夕立山森林塾)の行事に参加しました。 

◆◆1/26「木と木材の幸せな旅?東濃?」見学ツアー&座談会◆◆

●主催/えな山村塾(山里文化研究所・NPO法人夕立山森林塾)   
えな山村塾のHP  

・優良な東濃ひのきを育てることについて       *安江銕臣氏

・木材流通について                    *金子一弘氏

・超省エネルギー木造住宅について          *金子一弘氏

・山主参加型間伐材エコ住宅について         *堀尾憲市氏

・ダムに流れ込む流木を大量炭化することについて *大島光利氏


  ※コーディネーター*原島典さんの案内で  第一線にいる方の話を聞き、現場を見学し、意見を交わしました。

金山(愛知)駅を8時の列車で、えーさんと合流して恵那駅には1時間ほどで到着した。

□9: 10 JR中央線恵那駅集合
        貸切バスで移動

講師さん、スタッフの方の紹介と、今日の工程説明がありました。


9:45 間伐材利用「ほりおハウス」K邸を見学

山のふもとに、ポツリ日当たりの良い建物が見えました。
広いベランダ、建物は1メートルぐらい高床式になっていた。
それは、どこからも床下にそとから入れる構造で、それはお寺の造りに似ていました。
将来、レイアウトを変更しても床下が入りやすいので排水、衛生配管の施工がしやすく、
また電気配線も同様に作業性が良い構造であると堀尾憲市さんの説明でした。
家人のK夫妻のご紹介の後、家の中に入りました。
大勢が入っても広い部屋でした。
平屋建て、約55坪で全室が開放していても小型ストーブが2台で十分暖房されていました。
壁材は、柱をつなぎ合わせている壁構造の頑丈な造りでした。
感じたことは、100年持つ頑丈な構造とリホームしやすく気密性が高い建物と天然の地元の材木と
地域性を考えた地元の設計士さんが工夫をした監理をされたことです。
そして、従来の日本の家は30年ほどで痛んだりして価値が下がってきますが、今回のような躯体のしっかりした造りの家は、
定期的に手を加えて100年は長持ちすることで価値もあがるかもしれない。
メモ:ほりおハウス 堀尾憲市氏
〒509-7205
岐阜県恵那市長島町中野1269-501
Tel.0573-20-0020
Fax.0573-20-0018

12:00 奥矢作湖畔で昼食
   奥矢作森林塾
(流木窯)見学

奥矢作森林塾は、廃校を再利用されて運営をしていました。
野菜の多い弁当を食べながら、懐かしい田舎のくらしを楽しみ語りました。
川からでた流木を焼く炭窯が大小2箇所あり、小さい方の火を止め炭を取り出した窯に数人ずつ中に入った。
中は暖かく気が落ち着き気持ちよい感じでした。
大島光利さんから、奥矢作森林塾ができた過程についてご説明がありました。
’00年9/12恵南・東海豪雨により3万7千立米の流木がダムに流れ着き、普段でも年間に平均600立米の流木が
ダムに貯まる。放っておけばダムは崩壊してしまう。いろいろと検討した結果「流木炭化窯」の構想が持ち上がり実現したそうです。
大島光利さんのお話で、川の上流での森の健康を守ること、は下流での街の健康を持続可能にすることとの結びつきなどを理解しました。

レクレーション施設を背後に風光明媚な「炭焼きの里」づくりは実現した。
現地には、大形の流木炭化窯と湖畔釜がありました。
また、炭を焼く過程ででる煙の処理装置を設けてありました。さすが環境も考えていますね!


14:30 超省エネルギー「自立循環型木造実証モデル住宅」見学
      & 木材流通会社キーポイント見学

ヨーロッパの気密性のある断熱された箱型の外観ハウスで、日本の夏むき快適さと冬のヨーロッパの発想をうまくマッチングさせて設計しているとのことでした。
課題は、入梅の季節はヨーロッパには無いので高温多湿の季節に温度差ができて結露する対策をしなければ材木が腐りシロアリがはえる。
100年持つ家造りと超省エネルギー住宅の条件は、海外のハウスの良い点を取り入れて、日本の地域に合った工夫をすることと熱いお話でした。
スケルトンインフィル(IS)建物の器を頑丈に造っておき時代に合ったりホームして間仕切りを変更する構造とする。
暖房に石油ストーブを使うと、灯油1リットルで水が1.1リットルでるそうです。(プロパンガスでは1モルで4モルの水:C3H8 5酸素で燃焼、3モルCO2、 4モル水 ・・・・プロパンの燃焼式はC3H8+5O2=3CO2+4H2O )

また、ひともビール何本分の水分だしているので、中で結露する水蒸気量にしないようにするために法律で換気を24時間、0.5回しねければ
らない。 初めのモデル住宅は、大きめで暖房しなくても15度程度で、24時間換気をしているので朝のわずか2時間だけ暖房をすれば快適な一日を過ごせる
うです。 金子さんの教養の高いご説明でした

コメント●では内部結露を防ぐにはどうしたらいいの?

    二つの方法があります。  1.空気を冷やさない。 2.空気中の水蒸気を減らす


木材流通会社キーポイント見学

◆東濃桧の特徴
○木材の色が淡いピンク色である
○木材の艶(つや)が艮い
○木材にネバリがあり、カンナののりが良い
○年輪幅が均整で木目が美しい
○木材の香りが艮い
○卓越した製材技術(乾燥と二度挽き〕により
製品に狂いが少ない   
木pointHP


国の次世代省エネルギー基準住宅のモデルハウスです。

省エネルギー基準の四分の一のエネルギーで快適に暮らす

同様に、暖房しなくても朝は15度程度で少し暖房をして蓄熱部を下げないようにしてあげれば一日中快適です。
また、太陽光発電と太陽熱温水器を設けていてエネルギー率がお湯が60%、電気が80%補っているとのこと。

部屋に入ったのが15時過ぎで、25度代の温度でした。もちろん暖房機は使っていませんでした。(スゴイ、感動した)
東濃は、冬の寒暖の差が大きくまた夏と冬の差も大きいそうで、
また東濃の日照時間がおよそ年間1,960時間で 暖房の必要な時期10月後半から 4月まで、その日照時間が760時間あり、
そういった太陽の条件と生活する人の体温、家電品などの総合的なエネルギー検討をした計算設計をするそうです。   
日本の古い民家でも夏が快適な造りがあり参考にあるそうです。


バス移動中に、見本となる山林の説明があり立派に育った森林であった。    

       (画像をクリック) ⇒

16:30 東濃ひのきを育てる話(安江氏レクチャー)

枝打ちの仕方で、年輪の均一した材木に育つそうです。
結果は、20年、50年かかるので先代から受け継ぎまた後世により工夫した手入れをして伝える大変な仕事です。
木の一つ一つの出来栄えにより枝打ちを変えているとも言っていました。
枝打ちの高さの違い、二段林、三段林、杉ーヒノキの二段林、それからヒノキ大径木の伐倒材などのご説明をされました。

恵那地域の森林・林業(東濃桧の里)
恵那地域は、岐阜県の南東部に位置し、中津川市・恵那市からなる中山間地域で、中央部を東西に木曽川が流れ、
東部は長野県と接し、南部は丘陵地帯で愛知県と接しています。
地域面積は、118,045haで約8割が森林で占められ、そのうち民有林が72,268ha(77%)を占め、民有林の人
工林率は約61%となっています。
当地域の自然環境(地質・土壌・気候〕は、ヒノキの生育に適しており、年輪幅が細かく均一で、木目の美しい材は
東濃桧」と呼ばれて、当地域が自信を持って全国に送り出している製品の一つです。
また、この地域は東濃桧を使った産地直送住宅建築システムの発祥の地でもあり、原木市場、製品市場、製材工場、
プレカット工場も多くあり、木造住宅産業が盛んです。
そのほかにも、おいしい山の幸、森と水を満喫できるアウトドアライフ施設など恵那の森林・林業は魅力があふれています。  

森林による二酸化炭素緩和策
1,森林を自然の状態において、森林生態系の炭素の貯蔵量を量大にする
   ⇒生物多様性の保全、水土保全の働きを高めることと同様

2.森林生態系の場と木林利用の場の両方で炭素貯蔵壷を高める
   ⇒林業、木材産業の振興と同調

3,木材を利用することによって材料を製造する時に必要なエネルギーの量 を節減し木質エネルギーを化石エネルギーに代替することによって化石エネルギーの使用量を節減する。長期的効果大きい
   ⇒林業、木材産業と同調  (安江氏)

参考: 東濃見聞録HP

19:00  交流会(自由参加・恵那市内)ー 21:00

金子さんの中締めのお話し
24トンの材木は含水率をゼロにすると、針葉樹も広葉樹ほとんど同じで、12トンが炭素です。
炭素の原子量は12、酸素の原子量は16、CO 2の原子量は44であるから
22トンの材木は、44トンのCO 2をセルロースの繊維の中で蓄積している。
それを長く使えば使うほど空気中のCO2は木材の形で残せることになる。

化石燃料で数千万年とか地中にもぐったCO 2を我々は便利に使わせてもらい空気中に放出したら植物の中で
光合成をしてセルロースに変えてもらい木でものを造る。

ドイツでは木の利用がおおく、8階建てのマンションやノールウエイのオスロの飛行場のターミナルビルは木造です。
オリンピックのあったリルハンベルのアイススケートリンクも木造だそうです。
ヨーロッパでは、木を使って温暖化を遅らせようと真剣に行っているそうです。

最後にして、すばらしいお話が聞けました。24、12、44(一本締め!)

.                豆事典(クリック⇒):東森林が二酸化炭素を吸収・貯蔵するる働きについて


◆コーディネーター                                  (敬称略)
原島 幹典(はらしま みきのり)/岐阜県森林文化アカデミー教授
大学卒業後、生家の林業経営に携わるが不況で中断。会社勤めの傍ら、森林ボランティア活動や地域材の家造り運動に参加、1998年に独立、林業体験指導や山村文化の紹介を通じ、新時代の林業や循環型社会の姿を模索。2005年より岐阜県立森林文化アカデミー勤務。

◆プレゼンテーター
大島光利(おおしま みつとし)/NPO法人奥矢作森林塾代表理事
岐阜県・長野県境から愛知県を流れる一級河川矢作川の上流の矢作ダムに、毎年大量の流木が流入する。中には切り捨て間伐材も含まれている。ことに、平成12年の恵南豪雨(東海豪雨)では向こう岸まで歩いて渡れるほど湖面を埋め尽くした。
それを大量に炭化する窯を湖畔に造り、2007年から稼動。その運営をするのが奥矢作森林塾である。
夕立山森林塾会員。

金子一弘(かねこ かずひろ)/木材流通業
昭和27年東京生まれ。昭和52年恵那市へ移り住む。金子建築工業(株)代表取締役・東濃林産(協)代表理事・(協)東濃地域木材流通センター代表理事、木材流通と超省エネルギー木造住宅の研究を通して地域に育った東濃桧の利活用を目指している。恵那市・えなの森林づくり委員会委員長。
現在、東京大学博士課程在学中。夕立山森林塾会員。

◇「自立循環型木造実証モデル住宅」は2000年の省エネルギー基準の四分の一のエネルギーで快適に暮らす事を研究テーマにして建築した実証実験住宅。暖房冷房・給湯・電気を含めた全てのエネルギーが四分の一になる。国土交通省の建築研究所からも視察されている。

堀尾憲市(ほりお けんいち)/工務店
大量に切られている桧、杉、唐松、などの間伐材の有効利用という目的から家造りを始めた。人呼んで「ほりおハウス」。「まだ始めてからの日は浅く勉強することばかりの毎日を送っています。いまさらに木の持つさまざまな力に驚きつつ仕事をしています」と語る。
夕立山森林塾会員。

◇「ほりおハウス」は山主自らが家造りに直接かかわっていく仕組み作りの一環としてある。角材が立ち並んで壁ができている家。一般の木造住宅は建築時にも大量のCO 2を排出するが、ほりおハウスではアルミサッシや工業製品を極力少なくしてCO2固定量が排出量よりかなり多くなっている。

江銕臣(やすえ てつおみ)/林業家
昭和29年生まれ。木曽ヒノキ・東濃ひのきで有名な裏木曾・中津川市加子母在住。
加子母優良材生産クラブ会長、加子母学びの森協議会代表、岐阜県林業グループ連絡協議会副会長、トヨタ紡織環境の森実行委員会会長、岐阜県森林審議会委員、岐阜県林業普及外部評価委員、中津川市林業委員会委員。農林水産祭林業経営コンクール・農林大臣賞受賞、岐阜県林業経営コンクール最優秀賞受賞、森林インストラクター。
山作りに関しては、空間的利用を企てる・針広混交の多段林化。造り手の顔がわかる山造り。長伐期による単層の多段林。それぞれの各所にあった山造り方法を持つべき。との考えで進めている。
夕立山森林塾会員。

参加者:54名 木が大切に育てられ、大切に使われる道すじを学びました。(感謝)

そして、日常生活に戻った今も、思い出とともに幸せを感じます。 (かわ)

講師さん、スタッフの皆さん大変ありがとうございました。

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