シトロエンBXの短所
数少ないBXの短所を拾ってみましょう。
1 大きすぎるハンドルパッド(後期型)
後期型のハンドルは伝統の1本スポークを継承しながら衝突時に備えた広いパッドとしたために、ハンドルを切ったときにインパネを覆い隠すほど巨大なものに。
2 シングルワイパー
1本しかないワイパーは、ベンツのように伸び縮みするわけでもないので拭き取り面積が狭い。そして、水滴は運転席と助手席側の下に集められます。おまけに運転席の下側に集められた水滴は風圧でガラス面を上がって視界を遮ってゆく・・・。
3.フルリクライニングしないフロントシート
ダイヤル調整の背もたれは、実はある程度以上は倒れません。仮眠をとるにはつらい。輸入車には結構あるので購入するときにはチェックを。買ってから気付いても遅い。
4.まとわりつくシートは実は暑い
包み込むようなマシュマロシートも、高温多湿の日本の夏では熱がこもってやたら暑い。
5.ヘッドライトは暗い?しかしハイワットバルブ装着はちょっと待った。
最近の雑誌等にはヘッドライトが暗いのでハイワットバルブに換装云々という記事がちらほらあるように見受けられますが、そんなに暗いとは思われません。それより、私のSPORTは前オーナーがハイワットバルブのしかも昔のことですからリレーまで増設する高発熱量タイプを装着していたらしいのでライトケース内の蒸着メッキが焼けてしまってプラスチックの地肌がもろ見え。かえって照射率は大幅低下。耐久性を考えたらハイワットバルブの装着はやめた方がいいのかも。
6.やっぱり故障は付き物
最終型でも10年落ちのBX。路上で元気に走る姿を見かけることはめっきり減りました。一時期輸入中古車市場を賑やかしたBXもそろそろどんどんつぶされている様子。市場に出ているのは専門業者が下取ったそこそこの程度が見込まれるもの。程度が良くても日々のメンテナンスは絶対必要。オイル上がり、冷却水漏れ、LHM滲みは持病と思ってもいいくらい。補充のための予備は必ず積んでおきましょう。でも、よく言われるオートマチックの耐久性については日頃から2万キロごとのATF交換がされていれば意外と保つのでは。ただ、長年ATF交換していなかった個体に対し、突然ATF交換だけをすると多分死ぬでしょう。
7.リヤスポイラーは重さで勝負
ほとんど空力効果がなさそうなウイングタイプのリヤスポイラーは、とにかく重い。その重さでリヤの接地を高めているとしか思えないほど。しかもテールゲートそのものは例の樹脂製なので軽い。そのためテールゲートのダンパーは元々軽いゲートに対応しており、羽根をつけた重いテールゲートには役不足。ガスが抜けてダンパーの役目を果たさず、自然落下してきたゲートに天上唐竹割りを喰らうオーナーは多い。
8.スフィアについて一考
サスペンションの要であるスフィア(通称、手榴弾もしくは爆弾)は、消耗品です。これは、内部に封入された高圧の窒素ガスがゴムの壁を長い時間をかけて通り抜けてしまうからです。つまり、窒素ガスの分子が非常に小さい為にゴムを構成する分子のすき間を徐々にすり抜けることによると思われます。
また、最近は窒素を再充填(リチャージ)してスフィアを再利用することが挙げられていますが、一部のスフィアでは比較的短期間で再び抜けてしまうことがあるようです。一度完全に抜けたスフィアのゴムには窒素ガスの通り道が形成されていることが想像され、非常に短期間で窒素ガスが抜けてしまう原因はここにあるのではないかと思われます。つまり、スフィアのゴムも消耗品であり、単に窒素ガスの再充填で完全に元に戻るのならスフィアそのものを消耗パーツとして供給する必要はないはずです。だから窒素ガスの再充填は寿命を延ばす一つの手段ではあっても、完全にスフィアをリフレッシュさせる行為ではないと思います。
ただ、上手に使えば何回かのリチャージは十分可能であるでしょうから、この分野での実験・経験の積み重ねが期待されます。何しろ用済みのスフィアは本当にただの鉄玉ですので。