超空間展’97 御報告
Hyper Space Exhibition’97 REPORT


 
 超空間展‘97が10月7日から20日まで、名古屋市科学館で開催され、
新聞やテレビなどでも取り上げられて、3万人を超える入場者でにぎわった。
昨年愛知県芸術文化センターで行われた超空間展では300人強の入場者だったので、
まるで超球の出現のように一気に100倍に膨れ上がったのだが、
会場の面積で3倍強、体積で5倍、期間で3倍くらいなので、密度は7倍くらいということになる。
4次元の威力というところであるが、出品者数でも3倍、立体玩具によるものを加えると作品数では
5倍くらいになったと思われる。
入場者の3分の2が児童生徒で、プラネタリウム待ちと思われる若いカップルの姿も多く、
日頃あまりなじみの無い立体構成玩具に群がる姿も見られた。
飛び入り?の方を含めて出品をいただいた方と作品の概略は以下のようになった。
会場の都合等もありご案内と多少異なっている。50音順敬称略
 

浅井脩_フラクタルCG 東川和夫_マッチ棒立方体 阿竹克人_ 折り畳み構造体

石井源久_多胞体CG 石原慶一_立体視CG 浦田清子_創作手毬 遠藤裕_木製構成玩具

大澤映二_フラーレン模型 乙部融朗_4次元シンプレックス  亀井喜久男_高次元立方体CG

蛍雪1年4組_巨大正多面体 金内忠宏_折り紙パズル 川口泰男_多面体貫入模型

川村みゆき_=@0N_/D^(星鞘) 近藤嘉宏_多面体の変容 斎藤幸恵_4次元の源氏物語絵巻

酒井啓_4次元の雪 酒井香代子_超表面歩行シミュレータ塩崎学_4次元のサッカーボール

杉原厚吉_だまし絵立体関三平_狡次元迷路 高田一郎_高次元立方体 田中浩也_高次元建築CG

西野隆史_テンセグリティ構造体  西原明_変形するトーラス 布施知子_多面体折り紙

別宮利昭_鏡像多面体他 細矢治夫_多面体コレクション 本間一恵_駕籠オブジェ 松尾光伸_幾何学彫刻

三浦公亮_折り紙国際会議報告(参考) 宮崎興二_4次元のアインシュタイン 山口哲_高次元ゾノヘドラ

山中喜美子_創作水引 吉本直貴_多角形と多面体パネル展示  青島文化教材社_ゾムツール他

ジオジャパン_ジオドーム  竹中工務店_展開ドーム模型他 東京書籍_ポリドロン

日の本合成樹脂制作所+丸善_HGS分子模型 ヨシリツ_ラQ

出品作が多くいちいち紹介しきれないのが残念であるが、科学館での教育性ということもあり、
これまで紹介されている知る人ぞ知る作品も多く、難解な100次元前後のCGから、基本的な5、8、
16、24の正多胞体のゾムツール模型まで約350点が展示された
 なかには変形するトーラスや4次元シンプレックス、だまし絵立体、超立方体の表面を歩くシミュレータなど
面白い新作も多数見られた。
  数学セミナーに紹介されたこともあり、講演会の日を中心に数学の先生などプロの方も多く、日頃あまり
なじみの無い、あるいは分かった気になっていた高次元幾何について、より理解を深める機会になった。

超空間講演会
講演会は宮崎興二氏の基調講演から、9年10日11月12日13秒をカウントダウンして始まった。
歴史上世紀末には高次元幾何がブームになるということで、高次元科学会を始めたが、
これまでのところ今世紀末はいまいちだということである。今後の盛り上がりに期待したい。
岩田至康氏は御高齢のため亀井喜久男氏の代読で、教育上はユークリッドの平行線の公理を見直してもよいのでは
という提言があった。
私の低次元な高次元の話はまた別の機会にゆずるとして、
亀井氏は高次元学会誌でも発表された約数構造の高次元立方体のお話をCGを交えてされ、
名大の四方義啓氏は高校生のアシスタントを交えてオイラーの法則をわかりやすく導かれた。
11日が名古屋祭りと重なったこともあって一般参加者が多かったのに対し、
18日は数学を博物館への集いのパネルディスカッションがあったこともあり、数学教育にたずさわる方が
多く、三浦公亮氏の宇宙構造の開発にまつわるお話と、一松信氏の高次元幾何のお話にも高度な質問が相次いだ。
パネルディスカッションでは「数学を博物館に」をテーマに、東海大学の渡辺信氏と慶応大の柳井浩氏を交え、
全員参加に近い形で数学教育のあり方に関する活発な報告と議論が交わされた。
テクニックに走りがちな受験数学をはなれて、どうすれば数学の面白さを伝えられるかという点に共通の思いがあった気がする。
講演会参加者数は休憩時間の入れ替わり等がカウント出来ていないが、席の埋まりぐあいでは1日目が約60名、
2日目が50名弱であった。
この二日間の講演会は120分テープ4本に収録されており、希望者には実費でお分けできる。
この企画は芸術文化振興基金の助成を受けることができた他、クレジットにはうたえなかったが、作品提供
に兵庫県近代美術館、会場設営と会場係に江南女子短大スペースデザインコース高橋敏郎研究室の協力をいただいた。
超空間展の今後であるが、科学館側でも好評であったようで、
今世紀末中にもっとしっかりした準備と体制で企画したいと考えている。

テ − マ:科学・芸術・超空間
4次元はSFのなかだけではありません。
日  時:平成9年10月7日(火)−26日(日)月曜休館日
     開館午前9時30分−午後5時(入館は4時30分まで)
場  所:名古屋市科学館(地下鉄東山線伏見駅下車徒歩5分、白川公園内)
460 名古屋市中区栄2ー17ー1 TEL.052-201-4486 FAX.052-203-0788
主  催:名古屋市科学館+高次元科学会(超空間展’97実行委員会)
後  援:形の科学会 形の文化会 「数学を博物館へ」の集い ARS 多面体フォーラム
助  成:芸術文化振興基金
入場無料(科学館入館料 大人300円)

超空間講演会 超空間ワークショップ:10月11日(土)10月18日(土)
  場  所:名古屋市科学館天文館1階特設会場 
 入場無料(入館料不用)
平成9年10月11日12時開場
12:13− 基調講演 宮崎 興二(京大教授・図形科学者)「今なぜ超空間か?」
13:14− 特別講演 岩田 至康(岐大名誉教授・数学者)「数学教育への提言」
13:24− 講  座 阿竹 克人(アレフ・ア−キテクツ、建築家 )「低次元な高次元」
14:15− 休  憩
14:35− 講  座 亀井 喜久男(岐阜東高教諭、数学者)「4次元・5次元の図式」
15:46− 招待講演 四方 義啓(名大教授、数学者)「形の数理」
17:27− 懇親会(ナディアパ−ク内別会場)

平成9年10月18日(土)12時30分開場
13:00− 招待講演 三浦公亮(東大名誉教授、宇宙科学者)「宇宙船の幾何学」
14:10− 招待講演 一松 信(京大名誉教授、数学者)「4次元をのぞく」
15:20− 休  憩
15:30− 「数学を博物館へ」の集い


事務局  超空間展’97実行委員会(代表 阿竹克人)
460 名古屋市中区栄5−3−6 エルマノス武平町5C 
                   アレフ・ア−キテクツ内
      TEL.052-261-7528   FAX.052-262-6462
Email atake@k.email.ne.jp nifty ID PXW03232
http://www.asahi-net.or.jp/‾tg5k-atk/



HYPER SPACEEXHIBIYION'96

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