危険からの脱出策を教える


教訓 125. 逃げ道を多くし、危険を分散せよ。


Don't put all your eggs in one basket.《卵を全部一つのかごに入れるな》


 危険には出会わないのが最善ですが、しかし出会わない保証はないのです。だから次善の方法は、危険に出会った場合にその被害を最小にするための工夫をしておくことです。それには、見出しのコトワザのように、被害を受けそうなものを分散しておくことや、次のコトワザのように、逃げ道を多くしておくことが大切です。

(a) The mouse that has but one hole is quickly taken.《逃げ穴が一つしかないネズミはすぐにつかまる》

 また、安全を図るためには、必需品は予備を蓄えておくことが大切です。古いものでも、代わりのものが新しく見つかるまでは、捨ててはいけません。

(b) Don't pour out the dirty water before you have clean.《きれいな水が手に入らないうちに、汚い水を捨てるな》
          別掲 → 教訓65 ぬか喜びをするな。


教訓 126. 逃げるときは真っ先に逃げろ。


The devil take the hindmost.《逃げ遅れたものは悪魔に食われろ》


 いざ危険に出会ったら、「命あっての物種」で、まず逃げの一手にかぎります。ネズミでも危険を察知したら逃げ出します。

(a) Every man for himself, and the devil take the hindmost.《われ勝ちに逃げろ、悪魔は一番遅れた者を捕まえる》
(b) Rats desert a sinking ship.《ネズミは沈みかけた船を見捨てる》


教訓 127. 避難場所を選んでいる暇はない。


Any port in a storm.《嵐のときはどんな港でもよい》
          別掲 → 教訓74 不十分でも無いよりはまし。


 そして、逃げ出す先の避難場所はどこでもよいのです。絶体絶命の土壇場では、贅沢はいっていられません。わらにでもすがってよいから、身の安全を図ることです。自己保存が最優先です。

(a) A drowning man will catch at a straw.《溺れるものはわらをもつかむ》
          別掲 → 教訓154 金銭は心身の健康を保証するもの。
(b) Self-preservation is the first law of nature.《自己保存が自然の第一法則》

(b) のコトワザは、利己的行動の軽口の言い訳として、よく用いられます。

                              本文のトップに戻る