名東ホームニュース 平成24211日()

「東西ことわざものしり百科」元高校教師82歳の安藤邦男さんが発刊



名古屋市名東区内在住の安藤邦男さんが1月に4冊目の著書「東西ことわざものしり百科」(春秋社)を発刊した。

安藤さんは
1929年(昭和4年)三重県生まれの82歳、名古屋大学を卒業後、県立高校の英語教師となった。名東区内の千種高校には開校間もない昭和30年代後半に赴任した。「周囲は畑ばかりで丘の上にぽつんと高校がありました。開校後の5年間は男子生徒は坊主頭でしたよ」と振り返った。

旭丘高校を最後に教員を退職後、安藤さんは市邨短大に
12年間勤務した。短大勤務時代、アメリカの小説家エドガー・アラン・ポオの研究とともに取り組んだのが英語の諺だった。一般に、英語の諺辞典はABC順のため、安藤さんは諺を訳してテーマ別に分類していった。自分の研究をしやすくするための諺の分類が、やがて研究テーマになった。堀り下げて行くと文化の違いまで見えてくる。英語の諺のほとんどが直接的な表現なのに対して、日本語の諺は比喩を用いた表現が多い。「日本人の察しの文化とも言えるのですね」と安藤さん。

諺の研究を進め、平成
11年(1999年)には「英語コトワザ教訓辞典」を発行した。パソコン歴30年以上の安藤さんは、この原稿をすべてウェブ上にアップロードした。個人がホームページを作るのが珍しい時代に、当時70歳の安藤さんのサイトは大人気を博した。一日1000以上のアクセスがあり、現在まで累計150万以上のアクセスを誇る。当時は、日本の優良ウェブサイト・ベスト50にも選ばれた。

先月発行された本は、諺から見る日本と欧米文化の違いを著した本で、前著とは別の切り口である。今後は、カタカナ英語についての本も発刊できればと考えている。「
82歳の今でも一日中パソコンに向かっています。たいへんな集中力です」と奥さまのなが子さん。自分史を書くこと・囲碁・パソコンと多趣味の安藤さんのプランの実現は、ごく近いところにありそうである。

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