Fuji Sankei Business i フジサンケイ・ビジネスアイ 2008(平成20年)10月18日(土)

安藤 邦男

テーマ別 英語ことわざ辞典  東京堂出版  2310円

著者は語る



あんどう・くにお
 1929年生まれ。愛知県出身。名古屋経済専門学校卒業、名古屋大学英文学科卒業。高校や短大で50年英語教師として教鞭を執る。ことわざ学会会員。著書に「英語コトワザ教訓事典」など。

昔、同僚の運動部顧問の教師に、何か生徒を奮い立たせる英語ことわざはないかと尋ねられ、「クサリは一番弱い輪以上には強くなれない」というのを教えてあげたところ非常に喜ばれた。その時、ABC順に配列された辞典しかなく、探すのに大変苦労した。その経験から、伝えたいメッセージをテーマ別に分類したことわざ辞典があればずいぶん便利だろうと考えたのが、この辞典を生むきっかけになった。

新聞、雑誌、辞書、インターネットなどを参考に、今日使われている英語のことわざをデータベース化し、「リーダーについて教える」「楽観を戒める」など75のカテゴリーに分類、さらに細かく238のテーマに分け、体系化した。英語ことわざは950例、相当する日本語ことわざは360例、収録した。

テーマが体系化されているので、どんな場面でどのようなことわざを用いればよいかが即座にわかり、日本語のことわざからも英語のことわざを検索できる。

文中のカテゴリーやテーマの項には、英語圏の人々が何百年にわたってことわざに込めてきた知恵の全貌(ぜんぼう)が解説してある。それはいわば知恵の大海であり、カテゴリーやテーマはその大波となる。それらを次々にサーフィンしながら、ことわざの醍醐味(だいごみ)を存分に味わっていただきたい。また個々のことわざには、その歴史的背景やエピソードの記述もあるので、読み物としても十分楽しめる。

英語のことわざは発想がユニークだ。例えば「妻は目でなく耳で選べ」「流行に逆らう者こそ流行の奴隷」「ロンドンのニュースを知りたければ田舎へ行け」「もっとも忙しい人がもっとも暇を見つける」など、一見意表をつかれるが、なるほどと納得するものが多い。

英語を実際に使用している方たちや、勉強中の高校生・大学生・英会話学校生はもちろん、和漢洋のことわざに興味のある方にも、ぜひ読んでいただきたい。


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