中日新聞(文化欄) 2008年(平成20年)10月21日(火) ひと・仕事

英語ことわざを出版した安藤邦男さん

国民性の違いも読み解く



「ことわざは、人が生きるための知恵の遺産なのです」。

元教員の安藤邦男さん(78)=名古屋市名東区=は「テ−マ別 英語ことわざ辞典」(東京堂出版)を刊行した。

 
950の英語のことわざを「目的と手段」「勇気と慎重」「安全と危険」など二百三十八のテーマ別に和訳し、起源や用法を解説。英語のことわざと日本法のことわざも比較し、国民性の違いも読み解いた。「英語は直接的な表現、日本詩では比喩的な言い回しが多い」

 戦時中の旧制中学時代に英語を初めて学んだ。戦況が悪化した際、敵性語として英語の授業は減ったが、終戦直後は逆に増え、「入試のために慌てて単語をたくさん覚えました」と懐かしむ。教員になり、同市内の高校で約40年間、短大で約10年間、英語を教えた。受験英語の目的だけにならないよう、授業ではことわざも多く取り上げた。

 「最近、子どもにことわざを教える大人が減った気がしますね」。出版した辞典には、人生訓となる言葉を多く入れた。

 「好きな英語のことわざは『夜明け前がいつも一番暗い』です。最悪の時こそ、好転の兆しがある。今の日本人を勇気づけてくれることわざではありませんか」            (紙山直泰


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