教訓 188. 言葉は人を斬り、世の中を動かす力をもつ。


The pen is mightier than the sword.「ペンは剣よりも強し」


 また、言葉は人を斬る力をもっています。それは場合によって暴力より強く、人を傷つけます。しかし、使い方によっては、不正と戦う大きな力になります。世論としての言論は、武力にまさるのです。

(a) The tongue is not steel, yet it cuts.《舌は鋼鉄ではないがよく切れる》「寸鉄人を刺す(殺す)」
(b) Words cut more than swords.《言葉は剣よりもよく切れる》

 だから、われわれは世間の人たちの言うことが気になるのです。世論を恐れないものはいません。恐れるあまり、世論の奴隷になる人もいます。

(c) What will Mrs Grundy say?《グランディ夫人は何というか》(世間の人は何というか)
(d) We are all slaves of opinion.《人はみな世論の奴隷である》

(c)のグランディ夫人とは、Thomas Morton 作の喜劇 Speed the Plough の中の登場人物が、いつもたしなめられることを恐れていた相手の名前で、伝統的しきたりのシンボルとして存在する人です。

 多くの人の言うことが気になるのは、その中にはやはり真実があるからでしょう。

(e) What everybody says must be true.《誰もが言うことは本当のはず》

 最後に、世論の正しさを述べる有名なコトワザがあります。

(f) The voice of the people is the voice of God.(= Vox populi vox Dei.)[Alcuin]「民の声は神の声」「天に口なし、人を以て言わしむ」

世論というものはその良し悪しは別として、神の声のごとく抗しがたいという意味です。

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