教訓 176. 経験はよき教師である。


Experience is the best (or a good) teacher.《経験は最善の教師である》


 むろん、経験の材料は旅行だけにあるのではありません。日常生活のあらゆる場面が経験の場となり、人はそこからさまざまな知恵や知識を学び取るのです。経験は、人に知恵と知識を与えてくれるよき教師です。

(a) Experience is the father of wisdom and memory the mother.《経験は知恵の父、記憶はその母》
 = Experience is the father of wisdom.《経験は知恵の父》
(b) Experience is the mother of wisdom (or knowledge).《経験は知恵(知識)の母》

 他人の愚行からさえ、人は知恵を学ぶことができます。

(c) Learn wisdom by the follies of others.《他人の愚行から知恵を学べ》「人のふり見て我がふり直せ」

 何ごとも経験しなければわかりません。人間は経験によって賢くなります。そうだとすれば、起こる前に知る「先見の明」より、起こった後の「後知恵」の方がよいことになります。

(d) Hindsight is better than foresight.《先見の明より後知恵の方がまし》

 また、経験は過去の蓄積です。経験から学ぶことは、過去から学ぶことであります。昨日があって今日がある、人間は昨日に学ばなければなりません。「温故知新」の精神が必要です。

(e) Today is yesterday's pupil.《今日という日は昨日の弟子である》「昔は今の鏡」
(f) Things present are judged by things past.《現在の事柄は過去の事柄により判断される》
(g) He that would know what shall be, must consider what has been.《どうなるか知りたければどうであったかを考えなければならない》「温故知新」

 しかし、経験を通して知識を獲得していくといっても、耳だけによる知識は、あまり当てになりません。やはり自分の目で見ることから始めなければなりません。聞いて信じられないことも、自分の目で見れば信じることができます。

(h) Believe nothing of what you hear, and only half of what you see. 《聞いたことは全く信じるな、見たことは半分だけ信じよ》
(i) Seeing is believing.《見ることは信ずることである》「百聞は一見に如かず」
 = To see is to believe.

 さらにまた、ものの良しあしを知るには見るだけでは不十分で、実際に中身を試してみなければならないという、次のコトワザもあります。

(j) The proof of the pudding is in the eating.《プリンの味は食べてみなければわからない》「論より証拠」

これは、ある考えの良否は実行して初めてわかるという意味でも使います。

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