教訓 162. 悪はエスカレートする。


As well be hanged for a sheep as a lamb.《子羊を盗んで縛り首になるくらいなら、親羊を盗んで縛り首になった方がまし》「毒を喰らわば皿まで」


 一度悪を犯したものは居直り、悪はますますエスカレートするものです。「濡れぬ先こそ露をも厭え」というのでしょうか。もっとえげつなく「毒を喰らわば皿まで」といった方が、本物の悪人心理に近いのかも知れません。どうせ同じ罰を受けるのなら、大きな悪を行って罰せられた方がいいというのです。

(a) He that will steal an egg will steal an ox. 「卵を盗む者は牛も盗む」「針とる者は車とる」
(b) He that will lie will steal.《嘘つきは盗むもの》「嘘つきは泥棒の始まり」
(c) One lie leads to another.《一つの嘘はもう一つの嘘を生む》
               別掲 → 教訓192 嘘つきには記憶力が必要である。
(d) One lie makes many.《うそを一つつけば次から次へとつくことになる》
               別掲 → 教訓192 嘘つきには記憶力が必要である。

 だから、盗人に仁義があると思ってはなりません。悪人に情けをかければ、図に乗り、もっと要求します。ここまで来れば、もはや悪へのいささかの同情も禁物です。

(e) Give knaves an inch and they will take a yard.《悪人に1寸やれば、1尺まで取る》「庇を貸して母屋を取られる」
(f) Submitting to one wrong brings on another.《一度不当な扱いに屈すると、またつけ込まれる》
(g) There is no honor among thieves.《盗人には仁義はない》

 悪人は、死ぬまで悪を続けるのです。

(h) Dead men don't bite.《死者は噛まない》

このコトワザの意味は、悪人は死んで初めて安全、生きているかぎり危険であるということです。

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