教訓 123. 高い位置は危険である。


Uneasy lies the head that wears a crown.[Shakespeare] 《王冠を戴くものは安心して眠れない》


 人はだれでも、少しでも高いところへ昇りたがるものです。しかし上へ行けばいくほど、風当たりも強くなるし、いつなんどき落っこちるかもしれません。下には、虎視眈々と上を狙っているものがひしめいています。

(a) The highest branch is not the safest roost.《一番高い枝が一番安全な止まり木ではない》「高木風に折らる」
(b) What goes up must come down.《上がるものは必ず下がる》
(c) He who rides a tiger is afraid to dismount.《虎に乗るものは虎から降りることを恐れる》

(c)の意味は、一度虎の背に乗ったものが降りるに降りられないのは、降りればとたんに周りの小動物に食われるというより、ほかならぬ虎そのものに食われるから、ということです。

 反対に、最下位にいれば落ちる不安も、部下に復讐される心配もありません。

(d) He that is down need fear no fall.《倒れたものはもう倒れるのを恐れなくてよい》

                       本文のトップに戻る