教訓 64. 将来に備えよ。


Prevention is better than cure.「予防は治療にまさる」「薬より養生」「転ばぬ先の杖」


 人生が禍福の綯い交ぜたものであるとするならば、現在の幸福は決して将来の幸福を保証するものではないはずです。将来の幸福を確保するための最善の方法は、不幸になってからその脱出の道を探すのではなく、不幸になる前にそうならない対策を講じることであるというのが、見出しのコトワザの教えです。次の類義コトワザは、もっと端的に「治にいて乱を忘れず」の気構えを説きます。

(a) Hope for the best and prepare for the worst.《最善を望み、最悪にそなえよ》「備え有れば患い無し」
(b) Lay up for (or against) a rainy day.《雨天に備えて蓄えよ》「備え有れば患い無し」
(c) In peace prepare for war.《平和の時に戦いにそなえよ》「治にいて乱を忘れず」
(d) Speak softly and carry a big stick.《やさしく話し、大きな杖をもっていけ》(力を見せてはいけないが、力を使う用意だけはしていけ)
(e) Forewarned is forearmed.《あらかじめ警告されることは、あらかじめ武装することだ》(警告されればそれに備えることができる)

 次のコトワザは、将来の幸せのどれだけ続いてほしいかによって、それを確保する方法も違うことをユーモアを交えて説いています。

(f) If you would be happy for a week take a wife; if you would be happy for a month kill a pig; but if you would be happy all your life plant a garden. 《一週間幸せになりたいなら妻を持て。一ヶ月幸せになりたいなら豚を屠殺せよ。一生涯幸せでいたいなら庭に木を植えよ》
          別掲 → 教訓257 家庭は自由を束縛する。

(g) Let him that would be happy for a day, go to the barber; for a week, marry a wife; for a month, buy him a new horse; for a year, build him a new house; for all his lifetime, be an honest man.《幸せでいたいのが一日なら床屋へ行け。一週間なら結婚せよ。一月なら新しく馬を買え。一年なら新しく家を建てよ。一生涯なら正直人間になれ》
          別掲 → 教訓247 正直は栄える。

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