教訓  15. 将来の期待はなかなか実現しない。


A watched pan (or pot) never boils.《見つめるなべは煮え立たない》「待つ身は長い」
  別掲 → 教訓109 時間の経過は相対的である。


 期待することは楽しいことですが、その反面、待ちこがれることはなかなかやって来ず、「待つ身は長い」のです。それに「好事魔多し」で、予想には必ず邪魔が入り、そんなにうまくいかないことを、次のコトワザは教えてくれます。

(a) Nothing is so certain as the unexpected.《予想外なことほど確実にやってくるものはない》
 = Nothing is certain but the unforeseen.
(b) It is the unexpected that always happens.《必ず生じるのは予期しないことだ》
 = The unexpected always happen.
(c) Hope deferred makes (or maketh) the heart sick.[Proverbs13-12]《望みを達するのが遅くなると心は重くなる》[聖書:箴言13−12]
 = Hope delayed afflicts the heart.
(d) The grapes are sour.[Aesop]《あのブドウは酸っぱい》「負け惜しみの減らず口」
 = The sour grapes.《酸っぱいブドウ》「負け惜しみ」

(a)(b)では、予想外のことは必ず起きるので、何ごとも期待通りには実現しないことをいい、(c)は期待の実現が遅れると欲求不満が高じるということをいっています。さらに(d)では、イソップがキツネにいわせたように、手に入らないと知ると「あのブドウは酸っぱい」と、「負け惜しみ」の一つもぶつけたくなるのが人間心理だということがわかります。

 ここまで見てくると、やはり「近くにあるものが一番よい」という、最初の出発点になった現実肯定のコトワザの価値が、あらためてクローズアップされてくるように思われます。

                          本文のトップに戻る