教訓  14. 遠ざかるものは忘れられる。


Out of sight, out of mind.《見えなくなるものは忘れられる》「去る者は日々に疎し」


 さて、人は遠くのものに憧れを抱く一方、いかに好ましい人、大切な人でも、遠くへいけば、次第に心の中からも遠ざかるものです。「去るもの日々に疎し」に相当するいくつかのコトワザがあります。これらのものは、そのような人間心理を説明するものとして、また愛する人に去られた悲しみの心を慰めるものとして、人口に膾炙してきたコトワザです。

(a) Far from eye, far from heart.《目から遠ざかるものは心からも遠ざかる》
(b) Seldom seen, soon forgotten.《あまり会わないとすぐに忘れられる》
(c) Long absence alters affection.《長い別離は愛情を変える》

 そして、遠くにいるものは、ただ忘れられるだけではありません。「欠席裁判」という言葉があるように、その場にいないというだけで、悪者にされてしまうこともあるのです。

(d) The absent are always in the wrong.《不在のものがいつも悪者にされる》
 = He who is absent is always in the wrong.

このようなことが起こるのは、何かもめ事があったような場合、目の前にいないものにその責任を負わせる方が無難だからです。いずれにしても、その場にいないのは、不利になるのです。

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