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新社会人に必要なのは、スムーズに意思疎通すること

福井新聞社論説室・北島三男2012512日)

 新社会人に必要なのは、スムーズに意思疎通ができるコミュニケーション力を身につけること。マナーなどを指導する専門家のアドバイスだそのためには「面倒でも言葉を惜しまず互いに歩み寄ること」が大切という。これはすべての現代人に言える。「英語ことわざ辞典」などの著書がある安藤邦男さんの「日英比較文化論」は興味深い「おしゃべりな英米人」は多民族国家コミュニケーションの尊重話し言葉に適した英語言葉の尊重は聖書の教えが背景にあると説いた一方で「だんまりの日本人」には3S寡黙が生む文化日本語の曖昧表現「沈黙は金」の国民性があるとする。気になるのは「3S」つまりサイレンス、スマイル、スリープの三つである。日本人の沈黙や笑顔、居眠りが発揮されるのは国際会議などで多い国際化で語学力が向上したとはいえ、まずは相手に歩み寄る意思があるのかが問題になる。重要な案件なら事前に根回し、表舞台ではひたすら笑顔。外交でよく見られる光景だ2010年6月、カナダのG8首脳会議で外交デビューした菅直人首相。記念撮影後、談笑の輪に入れず、一人ぽつんと笑顔を見せる姿があった野田佳彦首相も3月の核サミットで存在感を発揮できなかった。18日から米G8。よもや居眠りはしないだろうが、静かな笑顔の構図では寂しい。

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