東山名北支部総会での挨拶 (平成2年7月16日(月)午後6時−8時半)

 在職中はいろいろとお世話になって、本当にありがとうございました。

 早いもので退職してもう4カ月になります。

 現職時代に考えていた退職後の生活と、実際退職してからの生活とは、大いに違っているということを、申し上げたい。実はもっとのんびりやろうと思っていました。ところがそんなに甘くはないのです。

 実はT年ぐらいは、のんびりとして、出来たら外国暮しでもと思っていたのですが、またぞろ勤めだして、女房を呆れさせている次第です。まことに悲しい教師のさがとでも申しましょうか。

 短大で女子大生を相手に英語を教えていますが、勤めは週に三日、6コマの授業時間の拘束があるだけで、一見暇に見えますが、講義の準備やら、研究論文の執筆やらで、必ずしも好きなことだけやっているわけにはいかないのです。

 でも、今までの生活と比べれば、月とすっぽんぐらい、違いがあります。特に、教頭なんて仕事は、保護者や外部の方の苦情の処理や、先生方の身の上相談から始まって、備品の管理や校舎の施錠に至るまで、雑用係の最たるもので、身も心も休まる暇がないほどです。しかし、「あんたは細かいことが気にならない得な性分だ」とよく言われましたが、そんなことはない、人一倍気になる方です。だからこそ、気にならないようなポ−ズを取る術を身につけていたというか、そうするのが教頭として望ましい態度だと考えていたことは、事実です。

 その点では今度の職場は、ただ教えるだけで雑務が一切ないという、まことに精神衛生上都合のよい仕事でありまして、これこそが教師本来の仕事であったのかと、改めて感じている次第です。

訓話・挨拶等目次へ