「介護保険の上手な利用法」 第五話 〜臨時特集
〜要支援者の一部は「総合事業」に移行?〜
6月15日介護保険法改定案が、衆院10時間弱、参院8時間弱とわずかの審議時間で可決、成立しました。大きな変更がされるにもかかわらず、マスコミではほとんど報道されていません。
大きな変更の一つは「介護予防・日常生活支援総合事業」(「総合事業」と表示)の新設です。
現在、要支援の方(「要支援者」と表示)は、特別養護老人ホームなどの入所サービスは使えません。電動ベッドや車いすも原則使えません。しかし、ケアプランに位置付られれば、様々なサービスを介護保険の予防給付として利用できます。
改定後は、区市町村の判断で自治体ごとに「総合事業」が新設されます。そして、区市町村・地域包括支援センターが、要支援者一人ひとりの利用者の状態像や意向に応じて、介護保険サービス利用か、「総合事業」利用かを選定するとのことです。「総合事業」で利用できるのは訪問・通所サービスと配食、見守りに限られます。
「総合事業」は介護保険とは別の市町村独自事業で、介護保険財政から上限つきで財源が出ます。サービスの全国一律の基準はなく市町村の裁量になります。利用料も原則1割負担でなく市町村に任されます。
事実上のサービスの制限、サービスの質の低下、利用者負担増、事業者にとって報酬の切下げと収入減、本来専門職で必要なサービスも低額の有料ボランティアにされないか等々、様々な心配がされます。
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要支者には大変動となります。実際の運用で、利用者に不利益なことがないように市町村への働きかけが必要と思われます。
また介護保険制度が、介護給付(要介護認定者対象)、予防給付、保険外の市町村の総合事業と、ますます複雑でわかりにくい制度にもなります。利用者、関係者が、黙っていないで声を上げていくことが必要ではないでしょうか。