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砂川視察'08.6.27
  砂川市では市立病院の地域医療連携(以下医療連携)について学んだ。担当は地域医療連携室で、曰く「高齢化社会に伴い医療利用者が増加し、病院は自己完結型医療から地域完結型医療へと方向転換せざるをえない状況になってきた。医療連携とは中核病院・かかりつけ医療機関などそれぞれの役割分担を明確にしてお互いに協力して地域医療を支えていくこと」と。有名な奈井江町立国民健康保険病院(以下奈井江病院)との医療連携協定は、平成16年6月の奈井江病院での内科医2名の突然退職がきっかけ。大学とも相談の上、砂川市立病院(二次医療圏のセンター病院)との連携の中で、常勤医師1名の採用と合わせて、半年間若い医師も派遣してもらい、逆に砂川市立病院でも循環器内科の医師に欠員が生じたことから、奈井江病院で採用した医師を週に一度派遣する相互協力の関係が構築でき、「医師の派遣」という大きな課題を乗り越えた。その大きな成果を踏まえ、連携の幅を更に広げようと、平成17年10月には「患者の紹介、逆紹介に関すること」、「医療機器等の共同利用に関すること」、「病院の運営形態の検討に関すること」、「IT化による医療情報の共有化」などの8項目にわたる協定を結んだ。 また平成16年2月開設の「もの忘れ専門外来」では精神神経科・脳神経外科・神経内科・放射線科が専門分野でスクラムを組んで共同診療を行うことで確定診断と鑑別診断および治療指針まで作成、そして「認知症かかりつけ医」との病診連携。更には市民レベルでの「支える会」にまで発展させている。他にも脳神経外科による地域連携パスを活用した医療連携、更には周産養育の不安・思春期問題・自殺問題など医療と繋がっているが医療だけでは解決できない社会問題にも挑戦を試みている。曰く「いい病院や施設があっても、いい社会制度(資源)があっても、いい情報があっても、動かすのは人。人と人との繋がりで連携は生まれ事は動いていく」と。ともあれ連携をキーワードにアイディアが限りなく沸きだしているというのが実感だ。バイタリティの源は何かが今後の研究課題である。


栗山町視察'08.6.26
 栗山町議会は平成18年5月18日に全国に先駆けて議会基本条例を制定した。同議会は平成12年4月の地方分権一括法の施行以来、地方議会の役割は極めて広範囲にわたり、その責任の度合いはこれまでと比較にならないほど重くなったと認識。更には、2007年に実施される統一地方選挙からは議員定数が5名減の13名になることから、町内全体への目配りのためにも住民との協働による議会を目指さなければならない事情もあり、平成13年9月から時代に対応した議会改革、議会活性化策に努め、真に「町民に開かれた議会づくり」に取り組んできた。その4年半に及ぶ集大成が同条例である。その主な特徴は、重要な議案に対する議員の態度(賛否)を公表、年1回の議会報告会の開催を義務化、議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与、総合計画等5項目にわたる議決事項の追加、町民や団体との意見交換のための議会主催による一般会議の設置、そして同条例の最高規範性と4年に1度の見直しを明記したことである。前鳥取県知事の片山善博氏によれば「自ら考え自ら決定する、そして主権者、納税者によって支えられる」のが自治体自立の要件だ。そして、自治体の目的は住民利益の創出だ。自治体自立と住民益の創出、大いに考えさせられる問題である。


◎立川市視察 '08.6.25
 立川市は平成16〜18年度の間、フリーター、ニート支援として1〜2ヶ月間「ジョブステーションたちかわ」を開設。事業はNPO法人「育て上げ」ネットに委託し、その内容はセミナー、カウンセリングなどの事業を通して若年者の就業につなげるきっかけづくり。若年求職者に職業観や社会とのミスマッチを自ら体験していく中で調整できるようなプログラム構成で実施。また、親はマイナス面しか見られないとの考えから「親ゼミ」と題した子供へのかかわり方や子育てにおける自己分析など保護者に焦点を当てた講座もある。駅近接の利便性も手伝って知名度が上がり、他の地域や関係団体へと開催の輪が広がり広域の視点も得られた。そして、平成18年からは立川がモデルとなった国の「地域若者サポートステーション事業」として受け継がれた。現在509名が登録し180名のニート状態であった若者が就職に結びついたという。市は支援ネットワークの構築・維持に中心的役割を担い、事業は「育て上げ」ネットのノウハウによって成立しているのが実態である。創立者の工藤啓氏はアメリカ留学時に、フリーターや不就労の問題を知り、「先進国の問題は時間を置いて日本でも起こることを懸念」し、直ちに帰国し2001年にNPOを設立。「怠けている、やる気のない若年者」との逆境の中、「若者が若者のために何かしなければ、就労を初めとする若者の問題は解決しない」との信念で乗越え、蓄積した多くのノウハウを惜しげもなく還元している。彼の先見性と強い信念に敬意を表すると共に、益々の活躍を心より祈りたい。
 また、立川市は「特色ある地域づくり活動補助金制度」も実施している。すべての市民活動が対象で、活動基盤づくり部門「わかば」と事業推進部門「みのり」の2部門に分けて募集し、応募した団体による模造紙を使用した事業内容のプレゼンテーションを基に学識経験者や公募市民を含む10名で構成される審査委員会により公開の場で対象事業や交付額を決定している(公平性・透明性の原則)。補助率は必要経費の1/2以内で「わかば」は上限5万円、「みのり」は上限50万円。補助金の交付期間は前者が1年で後者は3年。また、平成20年度から「わかば」を廃止し、審査項目に連携・協働の視点を追加し、市民団体の地域づくり活動をより広く支援する改正を実施した。課題は交付期間終了後も継続的に事業を実施することができる環境整備や連携のあり方の構築、そして新たな応募団体の発掘とのこと。市財政の豊かさはあるが、協働に対する積極姿勢を評価したい。




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