たよりbS(2008・10・15)   2008年訪ロを終えて  専務理事 高橋 満治

 2008年8月24日(日)中部国際空港を出発して、8月29日(金)新潟空港へ無事帰着いたしました。今年の訪ロは、抑留死没者のご遺族荻野様ご一家、また共同通信社の松島記者と間山カメラマンがブラゴベシチェンスクで合流するなど、例年にない多彩なメンバーに恵まれました。
 総勢19名が8箇所での参拝と各地での交流を果たしました。参加者のご協力と、そして関係者のご支援に心から御礼申し上げます。
 来年3月で、イワノフカ事件90周年を迎えます。2009年7月12日に現地で慰霊行事が開催されることも決まりました。私たちにとっては、事件のことを日本でいかに広めるか、課題を負っての帰国となりました。

 
今回の訪ロに当たり下記の方々からご芳志を賜りました。
ここに記して、感謝の意を表します。ありがとうございました。

                                 記

上藪 富夫 様    10万円   中森 秀樹 様     5万円    斎藤 次子 様     3万円   峰   暁信 様    2万円
宮島 良作 様     1万円   稲田 善樹 様     1万円    樟山 由美 様   8,320円  山田 省三 様     5千円
高橋 昌夫 様      5千円  角岡 田賀男様     5千円    以上合計 24万3,320円

 2008年訪ロ報告会開催
 2008年訪ロ報告会が9月27日(土)、午前10時から大垣駅ビル・アピオ6階の会議室で開催されました。出席者は訪ロメンバー9名と昨年は参加したが今年は参加できなかった二人・稲田善樹さんと中森理事の合計11名でした。 遠くは東京や大阪からも駆けつけていただきました。訪ロメンバーからは各自の率直な印象や会の今後の在り方について大切にしたい意見を多く出していただきました。 横山理事長の挨拶の後、訪ロ旅行を振り返る意味で、「2008年訪ロフォトアルバム」をまず鑑賞しました。

以下は報告会での主な発言です。

荻野源吾さん 今回、妻が永年の願いを果たすことができて嬉しい。ご心配いただいた義母の手術も無事終わり、順調に回復しています。有難うございました。私は福祉関係が仕事なので、ブラゴベシチェンスクのアムール川沿いのホテルの前に、健康増進のために遊具が沢山並べられていたことが印象に残りました。丈夫そうなパイプ製で、数も随分ありました。日本でもやってほしいが、行政が管理責任を問われるのを恐れて、なかなか踏み込んでくれません。

稲垣 博さん これまで何回もロシアを訪れて墓参しているが、イワノフカ事件のことは初めて知りました。訪問先の学校で、生徒から(シベリア抑留を)ご苦労さん、と言われて感動しました。故斎藤六郎全抑協会長が100か所の墓地を建立したと聞いています。最後の仕事がイワノフカの共同追悼碑であったことを知り感無量です。

松山 司さん 初めてロシアを訪れました。男性が58歳、女性でも66歳というロシア人の平均寿命の短さには驚きました。シベリア出兵、イワノフカ事件。もっともっと知られるべき事実だと思いました。

小倉 文雄さん 「なぜ墓参に行くの」と聞かれる。しかし。自分にとって今回の訪ロは墓参を超えたものでした。一つ一つの営みに20年の歴史を感じる旅でした。これから、個人個人がどのようにして取り組むかが大切だと思います。

向井 源一郎さん こういった事業を継続していくことは並大抵のことではないと感じました。発展させたいと思いますが、どのように今後すべきかと考えている最中です。

高橋 良樹さん 今回の訪ロで私が一番良かったと思っているのは、荻野さんご一家に参加いただいたことです。長年の宿願を達成されて、私たちも良かったなと感じました。稲垣さんがロシア語を駆使して、現地の人と対話されているのには驚きました。横山理事長が永年にわたり努力を続けられてきたことは大変なことだと思います。これからも現地の人との協力が大切だと感じます。課題としては現地の旅行社との連携の改善です。

花村 和歌子さん 私が心配に思っていることは、現地の人たちが私たちに過大な期待を抱いているのではないかということです。例えば、合唱団の招請にかかわる費用とか、日本訪問の援助とか、私たちが「できること」「できないこと」をはっきりさせる努力をしないと、「期待」から「落胆」へと変化して、不信にもなりかねないと思います。

中森 秀樹さん 「進める会」の活動であれ、「日本ユーラシア協会」の活動であれ民間団体の活動はすべて自前の活動であるということを先方に理解してもらうことが必要です。そして、あくまでも対等であるべきです。自分たちはこういう交流を望んでいるということをはっきりと述べて、出来ることを責任をもってやるべきだと思います。

稲田 善樹さん 皆さんの訪ロ期間中、私はニューギニアにいました。ニューギニアの追悼団に同行したのですが、みなさんのやり方とここまで違うかと驚きました。何しろ、日章旗を先頭にして行進し、慰霊行事の最初は「君が代斉唱」ですから。何よりの違いは、現地の人々との交流という視点が欠けていることです。
学校にも行くにはいきますが、計画的・継続的なものではないのです。コースにたまたまあるから寄る、それだけです。

藤本 由紀子さん ロシア人にお金を提供することが話題になっています。昨年、斎藤六郎会長の次子夫人とご一緒しました。夫人も「お金を出したことが良かったのか」と疑問をお持ちのようでした。慎重に考えなければならないと思います。

高橋 満治専務理事 ご遺族である荻野さんご一家に参加いただいて、私たちの活動の意味を教えられた気持です。シベリア抑留死没者のご遺族とのパイプ
を築いてゆきたいと思います。荻野さんから恵贈死没者名簿も活用していきたいです。

横山 周導理事長 イワノフカ村の共同追悼碑「懺悔の碑」はロシア唯一のものであるということで参拝を続けてきました。旅費が高いとか、参拝する地域が限られているという問題もあります。今後、会の進め方も考えていかねばならないと感じています。何より、会員の増加が大切です。(イワノフカ村の犠牲者追悼碑の修理について)イワノフカ事件を日本で広く知ってもらうため、金額よりも、どれだけの人が協力したかを大事にしたいと思います。