「ピンク色の雲」の絵の作者からの一言

「ピンク色の雲」は何を伝えたいと考えたか。

文章の原案を読んで、戦争(被爆)の辛い体験を若い人に伝えていくことを決意された著者のお母さんの勇気と平和を訴える強い意志に感動しました。

ここに絵本の核をなしている内容があります。封印してしまいたいような辛い自らの体験を人類全体の課題に置き換えてよびかけている被爆者の哲学を感じとっていただ

きたいと思います。

現状の状況にどう応えようとしたか。

多くの人が現実の世界を楽観的でもなく、悲観的にでもなく、リアルな眼で見ると同時に、現実の世界が提起している問題を解決出来る哲学は、希望に満ちた戦争のない

世界につくりかえるプロジェクトを立ち上げること。このことこそが、戦争に依ってもたらされた辛い体験を、後世に活かす道だと確信します。

大人にも手にとってもらえる絵本をつくりたいと相談を受けた時、この絵本は一人で作らないで被爆体験者の知人を加えて論議し、共に勉強しながら進めて行きたいと著

者に話し、月1回計7回、著者の原案をベースにして、文書と挿入すべき絵について論議を重ねて作り上げてきました。このメンバーが中心になり出版後も月一回の気楽

なお話会を設けて絵本の普及活動も兼ねて活動は継続しています。

世界の人々に日本の草の根の私たちから伝えようとしていること。

 絵本のなかでおばあちゃんは「世界の若いみなさん。戦争は絶対にしてはいけません。核兵器の恐ろしさをその目で確かめてください。21世紀こそ手をつなぎあって核の

ない平和な世界をつくりあげてください。お願いします。」絵本の最後のページでよびかけています。

この被爆者の崇高な人類共通の願いを実現する現実的な課題は、日本国内においては憲法9条を改正させないことであり、世界へは9条を普及する課題とリンクしている

とおもいます。

絵本の最初の原稿でおばあちゃんは、憲法9条にふれて「・・・被爆の体験があまりにもつらくて、なかなか今まで語ることができなかったの。被爆者たちの心には、い

まだに深い傷が残っているのよね。 日本の子供たち、若者の皆さん、戦争は絶対にしてはいけません。これほどの悲劇はありません。

そして、どうか日本の憲法9条を守り、世界中の人たちに、原爆の恐
ろしさを伝え続けてください。」と述べていました。この文言を変えたくないといわれました。

編集会議で論議した箇所のひとつです。可能な限り短く優しい語句にしなければなりません。話し合いを重ねて納得していただ
きました。

9条は文字には入れないで絵で表現することにしました。9羽の鳩が西の空をめざして9の字を描いて飛び立っていきます。
世界へメッセージを届けに飛び立っていきます。

最後のページは核兵器を解体して平和の使者たちのアパートです。彼ら平和の使者たちは地球の隅々まで平和の大切さを説きに巡礼します。これでおばあちゃんは納得し

てくれました。
 

「ピンク色の雲」の普及活動はロシアとの友好・親善をすすめる会の運動にどのような役割を果たすでしょうか。 

すすめる会は昨年からロシアの学校の子ども達との交流を重視してきていますが、英語、ロシア語版の出版が準備されたことにより、絵本はこの交流に大きな貢献を果た

すことができます。こんにちの国際関係のもとで平和教育は多くの國でますます力を注いでいく課目になっており、このような学校教育の要請に応えることができます。

絵本を平和教材の副読本に選び、話し合いや意見交換のテーマにして、広く海外の子ども同士の交流が実現すれば、平和教育の活き活きした実践活動として取組むことが

できます。こどもの取り組みによって交流が広がれば、その保護者や父兄の方々に大きな関心が広がり多才な交流が実現できるでしょう。

すすめる会の国内外の学校への普及活動を通じて、こども達への平和教育の交流を重視することによって、草の根の平和活動を定着させることができます。